![]() 受精卵分離物およびその使用
专利摘要:
本発明は、受精卵分離物、該受精卵分離物の調製方法ならびにメンタルヘルス疾患、および1以上のグルタミン酸受容体またはニューロキニン2(NK2)受容体が媒介もしくは関連する疾患または症状を治療するための該受精卵分離物の使用を提供する。 公开号:JP2011509262A 申请号:JP2010541664 申请日:2009-01-09 公开日:2011-03-24 发明作者:サダボイ,ジョエル;チェン,ハオ;ベイン,ジェラルド;デイビッド ワイスマン,アーサー 申请人:ユナイテッド パラゴン アソシエイツ インコーポレイテッド; IPC主号:A61K35-54
专利说明:
[0001] (関連する出願の参照) 本願は、2008年1月11日に出願した米国仮出願61/020,541号および2008年3月3日に出願した米国仮出願61/033,184号の利益を主張するものである。上記出願におけるすべての教示を本明細書に引用して援用する。] [0002] 本発明は、受精卵分離物に関し、該受精卵分離物には本願明細書に記載のいずれかの方法により調製されたものも含まれる。また、本発明は、メンタルヘルス疾患の治療のための該受精卵分離物の使用に関する。] 背景技術 [0003] 大うつ病性障害(大うつ病、臨床的うつ病、単極性うつ病および単極性障害としても知られている)は、一般の人々の間で非常に多くみられる。北米の最新のデータによれば、成人における大うつ病の生涯リスクは14.5%であり、1年間の罹患率は8.1%であった。(2004年度薬物使用および保健に関する全国調査の結果より:全国調査結果;9/8/2005改訂;米国保健社会福祉省薬物乱用・精神衛生管理庁応用研究室)。] [0004] 最新の治療を行った場合、うつ病エピソードの平均持続期間は約16週間であり、これよりも長い約6〜8ヶ月を示唆するデータもあるが、それでも前抗うつ療法時代の約18ヶ月に比べるとはるかに短くなっている(Kendler, McLeod, Patten)。] [0005] 抗うつ薬は、うつ病の治療や患者の苦痛の軽減に対してこれまで大きな成果を挙げてきた。うつ病患者は、機能障害に陥っていることが多く、またこのうつ病に起因すると考えられる薬物乱用などの病的な障害を合わせ持つことも多い。うつ病の蔓延は、保健サービスの利用増大につながり、社会構造および社会経済に壊滅的な影響を及ぼしうる。] [0006] うつ病の原因は完全には解明されていないが、モノアミン合成およびモノアミン活性の異常がうつ病の原因であるという説が、過去数十年間にわたって有力である。この説は、モノアミン活性、特にセロトニン活性および/またはノルアドレナリン活性の増強をもたらす薬物治療が効果を上げていることからも裏付けられる。しかし、どの抗うつ薬も、うつ病患者の一部に対してのみ有効であり、しかもその有効性も部分的であることが多い。学術研究の場で行われる、厳選した標本(被験者)を用いた比較対照試験においても、現行の治療法が効果を示すのは、患者の約60%のみであり、症状の完全寛解に至るのはその約半数にすぎない。残遺症状が再発の強力な兆候であることを考えると、この事実は重大である。また、うつ病に関連して他の生理学的変化も生じる。このことは、膜結合型や細胞内の情報伝達を媒介するセカンドメッセンジャーの機能を含む複数の病因的要素がさらに複雑に相互作用していることを示唆している。このようなことから、視床下部−脳下垂体−副腎(HPA)系(うつ病の在宅患者の20〜40%でこの系の活性化がみられる)、甲状線系(うつ病と判定された患者の5〜10%は、検知されていない甲状線機能障害を有する)、成長ホルモン、プロラクチンなどのホルモン系経路の研究、ならびに炎症反応の役割、およびインターロイキン1(IL−1)、IL−6、腫瘍壊死因子などの炎症性マーカーの役割に関する研究が行われるようになった。] [0007] 大うつ病性障害の患者の多くは、幾分かの症状の再発を経験し、20〜30%は、慢性(定義は、症候群レベルのうつ症状が2年以上続くこと(慢性うつ病の治療(論説)))経過をたどる。] 発明が解決しようとする課題 [0008] すべてのうつ病の患者にとって、再発を防いで回復するためには薬物療法の継続が欠かせない。また、多くのうつ病の患者にとって、再発を防いでさらに心理社会的な回復を確かなものにするためには、薬物による維持療法が必須である。しかし、抗うつ療法を効果的に行うには、患者が適切な量の薬物の服用を適切な期間継続することが重要な要素の1つであるが、往々にしてこれは容易ではない。多くの患者が、服用によって実際に身体的作用が起こることや、身体的作用が起こるかもしれないという想像から、現行の抗うつ薬の服用に恐怖感を抱いている。また、いわゆる天然の健康増進物質や非薬物療法を好む患者もいる。抗うつ薬を服用する覚悟をしている患者でも、様々な副作用を経験することで、服用を遵守しなくなったり、治療を中止してしまう場合が多々ある。例えば、選択的セロトニン再吸収阻害剤(SSRI)には、多くの副作用があり、一般的に胃腸障害、頭痛、睡眠障害、深刻な性機能障害などを引き起こす。ほとんどの抗うつ薬には、少なくともいくつかの深刻な副作用があるので、臨床医が効果的に多くの患者を治療するのには限界がある。] [0009] うつ病は、全般性不安障害などの不安障害、性機能不全、季節性情動障害、社会不安障害(社会恐怖症とも言われる)、双極性障害、痴呆などを含む他の障害および/または症候群と関連している場合がある。] [0010] 現行の治療法では効果が限られていること、多くの場合受け入れがたい副作用があること、うつ症状を引き起こしうるまたはうつ病の経過に影響を与えうる生理学的要因が存在することから、うつ病という主要な公衆衛生問題に対処するためには、新規の薬理作用を有する新規化合物を継続して探索する必要があることが広く認知されている。] 図面の簡単な説明 [0011] 当該技術分野の当業者は、以下に記載の図が単に本発明を説明するためのものであることを理解するだろう。これらの図は、本発明の範囲を何ら限定するものではない。] [0012] 本発明の実施形態による、1個の卵から摘出した胚の写真である。 本発明の実施形態による凍結乾燥した1つの胚の写真である。 本発明の実施形態による凍結乾燥した胚の写真である。 本発明の実施形態による凍結乾燥して粉砕した胚の写真である。 本発明の実施形態による複数の胚のスラリーの写真である。 本発明の実施形態による受精卵分離物のHPLCクロマトグラムを表す。 本発明の実施形態による受精卵分離物の分析結果を表す。 放射性標識CGP 39653とNMDAグルタミン酸受容体のアゴニスト部位(イオンチャネル型)との結合に対する種々の濃度(μg/mL)の受精卵分離物サンプル#20上層分離物の効果(特異的結合のパーセンテージとして)を示したグラフ、ならびにNMDAおよびサンプル#20上層分離物のIC50およびKiを示す。 放射性標識カイニン酸とカイニン酸グルタミン酸受容体のカイニン酸部位(イオンチャネル型)との結合に対する種々の濃度(μg/mL)の受精卵分離物サンプル#20上層分離物の効果(特異的結合のパーセンテージとして)を示したグラフ、ならびにカイニン酸およびサンプル#20上層分離物のIC50およびKiを示す。 放射性標識α−アミノ−3−ヒドロキシ−5−メチル−4−イソオキサゾール−プロピオン酸(AMPA)とAMPA受容体のAMPA部位(イオンチャネル型)との結合に対する種々の濃度(μg/mL)の受精卵分離物サンプル#20上層分離物の効果(特異的結合のパーセンテージとして)を示したグラフ、ならびに(+/−)AMPA HBrおよびサンプル#20上層分離物のIC50およびKiを示す。 放射性標識MDL−105,519とNMDAグルタミン酸受容体のストリキニーネ非感受性であるグリシン部位(イオンチャネル型)との結合に対する種々の濃度(μg/mL)の受精卵分離物サンプル#20上層分離物の効果(特異的結合のパーセンテージとして)を示したグラフ、ならびにMDL−105,519およびサンプル#20上層分離物のIC50およびKiを示す。 ニューロキニンA(NKA)とNK2受容体との結合に対する種々の濃度(μg/mL)の受精卵分離物サンプル#20上層分離物の効果(特異的結合のパーセンテージとして)を示したグラフ、ならびにニューロキニンAおよびサンプル#20上層分離物のIC50およびKiを示す。] [0013] 本発明における、メンタルヘルス疾患を治療するための受精卵分離物およびその使用について説明する。] [0014] 受精卵分離物−調製 本発明の1つの態様において、少なくとも1つの胚から粉末状サンプルを調製する方法、または1個の受精卵の内容物の一部もしくは内容物全体から粉末状サンプルを調製する方法を提供する。少なくとも1個の受精卵を、受精した日から約3〜15日間、より好ましくは約3〜5日間または約6〜12日間、さらに好ましくは約7〜9日間の範囲で培養する。一般的に、受精卵は、血管形成が始まり、かつ/または胚が発達して肉眼で確認できるようになるまでの期間培養する。受精卵は、例えば鳥類や爬虫類などの様々な種類に由来してもよく、または卵生哺乳類に由来してもよい。一般的に、胚または胚に付随する血管を摘出することが可能であれば、いずれの卵も適当である。卵は、鳥類の卵が好ましく、ニワトリ、ガチョウ、アヒルなど、卵の生産を目的として飼育されている任意の鳥から得ることができる。入手のしやすさや大量生産が可能であることなどから、ニワトリの卵が好ましい。胚が発達できるような温度で卵を長期間維持することができれば、どのような環境下で培養を行ってもよい。培養に好適な温度は、約20〜60℃、より好ましくは約25〜55℃、さらに好ましくは約35〜45℃の範囲である。卵を一定期間培養した後、任意の適当な方法により、卵殻表面に存在する微生物相を減らすための処理を行うか、または殺菌を行ってもよい。その方法としては、エタノールなどの溶媒、例えば約50〜95%のエタノール溶液で卵殻を洗浄した後放置して、溶媒を蒸発または乾燥させる方法、または紫外線(UV)源の下で適当な時間卵を回転させる方法などが挙げられる。いずれの溶媒も、卵に対してさらに別の操作を加える前に蒸発していることが好ましい。次いで、卵内の内容物を得るために卵を割る。卵は、無菌環境下において、手作業でまたは適当な機器を用いて割ってもよい。この操作、および/または以上や以下に記載の操作の大部分もしくは全操作は、例えば5℃程度の冷却下で行ってもよい。] [0015] 本発明の1つの態様において、ステンレス製容器などの容器、好ましくは滅菌および/または冷却した容器に卵内容物を回収する。容器に回収された卵内容物、または卵内にある内容物を、例えばメッシュ上に載せて濾過工程を行ってもよい。メッシュの目開きは、約0.5〜4ミリメートル、より好ましくは約1ミリメートルであるのがよい。メッシュは滅菌されていることが好ましい。] [0016] 卵内容物および/または割れた卵殻の一部もしくは全部を直接メッシュ上に載せてもよい。卵内容物および/または割れた卵殻の一部もしくは全部を上記のメッシュ上に載せて、メッシュから液が実質的に落ちなくなるまで、一定時間濾過する。濾過工程前、その工程中またはその工程後に、卵内容物から割れた卵殻を取り除いてもよい。濾過工程後、固形残渣、または固形物および半固形物の混合した残渣は、胚、血管結合組織、卵白の大部分または全量、カラザの大部分または全量、および透明な嚢を含み得る。半固形残渣は、固形物だけでなく、例えば卵白のようなゼラチン状物質などの粘性物質を含み得る。残渣または半固形残渣を、緩衝液、滅菌脱イオン水または任意の適当な塩溶液などの適切な溶媒で少なくとも1回洗浄してもよい。例えば、滅菌リン酸緩衝液(PBS)を用いることができる。] [0017] 1個の卵から回収した残渣または1個以上の卵からまとめて回収した残渣を、次いで本明細書に記載の方法に従って凍結乾燥してもよい。] [0018] 本発明の別の態様において、卵白部分および/または胚を、他の卵内容物から実質的に分離してもよい。卵白部分は、デカンテーションなどの任意の適当な方法、または吸引により他の卵内容物から実質的に分離することができる。胚は、手作業または当業者が選択する他の適当な方法によって、卵白部分から実質的に分離することができる。図1に、1個の卵から摘出し緩衝液で洗浄した1つの胚の例を示す。当業者は、胚を一度に卵白部分や他の卵内容物から実質的に分離できることを理解するだろう。例えば、ピンセットなどの適当な器具を用いて、胚を卵白部分や他の卵内容物から手作業で分離してもよい。場合によっては、胚を他の卵内容物の一部である卵黄嚢から手作業で剥がしてもよい。] 図1 [0019] 胚を卵白部分や他の卵内容物から実質的に分離した後、胚を緩衝液、滅菌脱イオン水または任意の適当な塩溶液などの適切な溶媒で少なくとも1回洗浄してもよい。例えば、滅菌リン酸緩衝液(PBS)を用いることができる。] [0020] 卵内容物を濾過工程に供した場合、下記方法における卵内容物に関する記載は、残渣に関する記載に実際あてはまることが理解されるだろう。また、以上および以下に記載の操作のうち、いずれかの操作に従って、1個の受精卵を割って卵殻を取り除き、卵殻を取り除いた卵全体を凍結して凍結乾燥することで、本発明の受精卵分離物を調製できることも理解されるだろう。さらに、以上および以下に記載の操作のうち、いずれかの操作に従って、2個以上の受精卵を割って卵殻を取り除き、卵殻を取り除いた受精卵全体を合わせて混合してスラリーを調製し、これを凍結して凍結乾燥することも可能である。] [0021] 少なくとも1つの凍結可能な容器に卵内容物または胚を入れる。容器としては、例えば試験管、ペトリ皿、ビーカー、ステンレストレーまたはプラスチック容器が挙げられる。卵内容物または胚を卵殻から分離した後速やかに、例えば約2時間以内、より好ましくは約1時間以内、さらに好ましくは約0.5時間以内またはできるだけ速やかにこれらを凍結することが好ましい。卵内容物または胚が凍結するのに要する時間にもよるが、凍結温度は、約−50〜10℃、より好ましくは約−40〜5℃、さらに好ましくは約−35〜−25℃の範囲にあることが望ましい。卵内容物または胚を、少なくとも約6時間、より好ましくは少なくとも約12時間、さらに好ましくは少なくとも約24時間凍結することが好ましい。一定時間経過した後に、凍結した卵内容物または凍結胚を凍結乾燥してもよい。卵内容物または胚は、凍結乾燥工程前に完全に凍結していてよい。図2および図3に、凍結乾燥した胚の例を示す。] 図2 図3 [0022] あるいは、ビーカーやプラスチック容器などの適当な容器に凍結した卵内容物もしくは非凍結の卵内容物、または凍結した胚もしくは非凍結の胚を集めてこれを混合し、必要であれば適当な溶媒を加えて混合して、スラリーを調製してもよい。溶媒は、混合した卵内容物または胚を湿らせ、実験室にある標準の冷凍庫で凍結できるよう水性であることが好ましい。溶媒としては、水および水性緩衝液などが好ましい。スラリー状にするためには、卵内容物および/または胚を混合するのが好ましい。例えばハンドミキサーなどを用いた適当な方法で、卵内容物または胚を混合するかまたはホモジナイズすることができる。次いで、得られたスラリーを上記と同様に凍結して凍結乾燥することができる。凍結乾燥は、終温度が好ましくは約−80〜−10℃、より好ましくは約−65〜−15℃、さらに好ましくは約−40〜−20℃の範囲で、かつ約500ミリトル(millitorr)または当業者が設定する他の適切な値の圧力下で行う。凍結乾燥工程において、上記の終温度が、好ましくは約1〜6時間、より好ましくは約2〜5時間、さらに好ましくは約3〜4時間の範囲で保たれる。凍結乾燥工程は、全体で一般的に約15〜45時間、より一般的には約25〜35時間、さらに一般的には約28〜32時間かけて行われる。] [0023] 本発明の別の態様において、凍結乾燥した卵内容物、胚またはスラリーを分散および/または粉砕し、必要であれば実質的に均質な粉末にしてもよい。粉砕工程前に、またはその工程後に、個々にまたはいくつかをまとめて凍結乾燥した卵内容物を合わせて、実質的に均質な粉末にしてもよい。例えばコーヒーミルやハンマーミルなどの適当な機器を使用して機械的に、またはガラス棒などの適当な器具を使用して手作業で、粉砕を行うことができる。図4に、凍結乾燥後粉砕した胚の例を示す。粉末を保存前および/または使用前に滅菌してもよい。滅菌方法は、凍結乾燥したいずれの構成成分にも悪影響を及ぼさないことが望ましい。] 図4 [0024] 本明細書に記載のすべての方法に関連して、調製した粉末または濃縮物を保存する前に、微生物の増殖を抑制するためにこれらに防腐剤を混合してもよい。また、この代わりにまたはこれに加えて、凍結乾燥前や濃縮前を含む製造過程の他の段階において、防腐剤を加えてもよい。適当な防腐剤としては、0.5%w/w安息香酸ナトリウムや0.2%w/wソルビン酸カリウムなどの一般的な食品防腐剤が挙げられる。その他にも適当な防腐剤が当業者によって選択されるだろう。] [0025] 本明細書に開示された方法によって調製した粉末を実質的な気密性を有する適当な容器に保存してもよい。容器としては、ビニール袋、樽、プラスチック容器、ボトル、およびそれらの組み合わせなどが好ましい。例えば、制御管理下にある無菌環境下で、粉末を不正開封防止セキュリティシール付の滅菌ポリエチレン/ポリプロピレンボトルへ詰めることができる。窒素などの実質的に乾燥した不活性ガス存在下で粉末を保存してもよい。粉末を室温以下の温度、例えば約10〜25℃、より好ましくは約15〜20℃の範囲の温度で保存することが好ましい。長期間保存する場合は、粉末を約−10℃以下、より好ましくは−20℃以下の温度で保存することが好ましい。粉末を実質的に乾燥した環境下で一定期間保存してもよい。粉末を真空パックしてもよい。] [0026] 本発明の別の実施形態において、上記と同様にしてスラリーを調製する。または、少なくとも1個の受精卵の内容物または胚を卵殻から分離して適切な容器に集めることによりスラリーを調製することもできる。この工程の間、分離した卵内容物または胚を冷却してもよい。冷却するために、例えば容器を氷上に置いてもよい。卵内容物または胚を、上記の方法で混合することにより、スラリーを調製することができる。図5に、胚のスラリーの入った容器の例を示す。スラリーを上記と同様にして凍結乾燥してもよく、スラリーの一部または全量を以下の抽出操作に供してもよい。] 図5 [0027] スラリーを水溶液と一定時間混合することによって、水性抽出操作を実施できる。水溶液は、水、水性緩衝液またはその他の水性溶媒を含んでもよい。水溶液が水を含む場合、その水は使用前に蒸留されていることが好ましく、さらに脱イオン化されていることがより好ましい。例えば、水を逆浸透(RO)処理してもよい。スラリーと水溶液を、例えば約5〜60分間、より好ましくは約10〜45分間、さらに好ましくは約15〜40分間の範囲で一定時間撹拌することによりこれらを混合できる。溶液中に含まれる実質的に親水性である分子がいずれも水溶液に溶解するように、水溶液がスラリーの内容物に十分に接することが望ましい。水溶液はスラリーと実質的に同量であってよいが、スラリーの1.5倍量または2倍量、さらに3倍量であってもよい。混合工程の間、混合液を多少温めてもよい。混合した後、遠心分離や濾過などの適当な方法を用いて、混合液中の固形物を実質的にすべて除去することにより、水溶液を実質的に清澄化できる。次いで、清澄化した水性部分を凍結および凍結乾燥して粉末を得るが、必要に応じて本明細書に記載の方法に従ってこの粉末を滅菌してもよい。] [0028] 本発明の別の態様において、前述のいずれかの方法によって調製したスラリーを実質的に疎水性の溶媒と混合してもよい。実質的に疎水性の溶媒は冷却されていることが好ましい。疎水性溶媒としては、例えば、エーテル、クロロホルム、ヘキサン、石油エーテル、アセトニトリルなどが好ましい。例えばエーテル、特にジエチルエーテルを使用することができる。スラリーをこのような疎水性溶媒と、上記と同様に一定時間混合する。当該技術分野の当業者にとっては当然のことであるが、実質的に疎水性の溶媒を使用する方法では、いずれの工程もドラフト内またはこれと類似の装置内で行い、溶媒を直火または熱源から離しておく必要がある。混合工程が終了した後、遠心分離や濾過などの適当な方法によって、混合液の固形部分を溶媒部分から実質的に取り除くことができる。溶媒部分は、疎水性溶媒部分を実質的に含むが、水性部分を含んでいてもよい。溶媒部分を分液漏斗またはこれと本質的に同等の装置に移して、疎水性溶媒部分と水性部分を分離させることができる。上層が疎水性溶媒部分である場合は、上層を上部からサイフォン式で吸い上げるか、または下層である水層を除去した後分液漏斗から回収することができる。あるいは、下層である水性部分を凍結することによって、上層のエーテルベースの層をデカントしてもよい。この水性部分を、複数回、例えば3回程度疎水性溶媒で抽出してもよい。このとき疎水性溶媒は水性部分と実質的に同量であってよいが、水性溶媒の1.5倍量または2倍量、さらに3倍量であってもよい。さらには、これ以外の容量比であってもよい。] [0029] 抽出工程が終了した後、疎水性の分離物をすべて集めて、適当な方法によって濃縮してもよい。濃縮した分離物は、密封バイアル瓶などの外気を実質的に遮断するような適当な容器に入れて、例えば5℃程度の室温より低い温度で保存してもよい。] [0030] 本発明の別の態様において、上記のいずれかの方法によって調製したスラリーを抽出操作の前に清澄化してもよい。好ましい清澄化工程としては、ふるい、濾紙、フィルターパッドなどのフィルターを使用した濾過方法が挙げられる。清澄化工程として、他に遠心分離法も挙げられる。濾過工程で生じた濾液にSuperflow DE(登録商標)などの濾過助剤を加えて、さらに清澄化を行ってもよい。得られた濾液の一部を凍結乾燥に適した容器に入れて凍結することができる。また、得られた濾液の一部を、上記と同様に疎水性溶媒と混合してもよく、これにより形成される水層と疎水性層を本明細書の記載に従って分離、濃縮して保存することもできる。] [0031] 本明細書に記載の様々な方法により調製された受精卵分離物は、それぞれの方法を繰り返すかつ/または組み合わせることにより、効力の高い製剤を調製することができる。例えば、同一の試料に対して、水性溶媒および/または疎水性溶媒による抽出を繰り返すことにより、活性化合物を濃縮することができる。] [0032] 受精卵分離物−使用 本明細書に記載の方法により調製された受精卵分離物、または本発明を知る当業者が容易に想到できる類似した方法により調製された受精卵分離物は、メンタルヘルス疾患に苦しむ患者の治療に用いることができる。メンタルヘルス疾患は、抑うつ性気分障害を含み、例えば大うつ病性障害、気分変調性障害、双極性障害のうつ病相および一般的な病状に起因するうつ病、具体的には痴呆または統合失調情動障害、薬物誘発性うつ病および季節性情動障害、不安障害(全般性不安障害、社会恐怖症、パニック障害など)および性機能不全に関連するうつ病が挙げられる。当該技術分野の当業者には十分に理解されるところであるが、うつ病や不安障害などの疾患の治療は、これらに関連するとされる上記した他の疾患および/または症候群の治療に有用な場合がある。一実施形態において、患者はヒトである。] [0033] 本明細書に詳細に記載している通り、本発明の受精卵分離物が、特定のリガンドとその受容体との結合に対して拮抗作用を示すことが判明している。具体的には、本発明の受精卵分離物が、主要な4つのグルタミン酸受容体において、グルタミン酸と置き換わる能力を有することが分かっている。さらに、この受精卵分離物は、神経伝達物質ニューロキニンA(NKA)の受容体、ニューロキニン2(NK2受容体)において、ニューロキニンA(NKA)と置き換わることも可能である。これは、本発明の発明者らが知る限りにおいて、これら2つの受容体群が単一物質により拮抗作用を受けることが示された初めての事例である。] [0034] グルタミン酸(グルタミン酸塩)は、ヒトの脳内に存在する最も興奮性の高い物質の1つである。多くの疾患および症状が、1以上のグルタミン酸受容体の活性化を介して、またはこの活性化に関連して起こることが知られている。このような疾患および症状としては、うつ病(例えば、Paul, Toro, Mathew 2005, Krystal, Sanacora 2003,Svenningsson, McNallyを参照)、大うつ病(例えば、Maeng, Chourbaji, Mathew 2008を参照)、不安障害(例えば、Rorick−Kehnを参照)、アルツハイマー病(例えば、Walton, Koch, Hyndを参照)、てんかん(例えば、Kew, Vincentを参照)、統合失調症(例えば、McCullumsmith, Lewis, MacDonald, Javittを参照)、脳卒中/虚血後の脳細胞機能の障害(例えば、Ginsberg, Kewを参照)、筋萎縮性側索硬化症(ルー・ゲーリッグ病)(例えば、Mathew 2008, Millerを参照)、ラチリズム(例えば、Spencer, Ravindranathを参照)、自閉症(例えば、Chezを参照)、精神遅滞(例えば、Bowieを参照)、認知障害(例えば、Cheonを参照)、双極性うつ病(例えば、Mathew 2008を参照)および躁病(例えば、Krystalを参照)などが挙げられる。さらに、ケタミンやリルゾールなどのグルタミン酸受容体のアンタゴニストは、うつ病(Mathew 2008)、大うつ病(Maeng, Mathew 2008, Zarate 2004, Sanacora 2007)、筋萎縮性側索硬化症(Mathew 2008, Miller)および双極性うつ病(Mathew 2008, Zarate 2005)の治療に利用できることが示されている。1以上のグルタミン酸受容体の活性化を、グルタミン酸と受容体との結合を阻害することによって、抑制すると、1以上のグルタミン酸受容体が媒介もしくは関連する症状または疾患が軽減または解消される。本明細書に記載の通り、本発明の受精卵分離物が1以上のグルタミン酸受容体に結合することが判明していることから、本発明の受精卵分離物は1以上のグルタミン酸受容体が関連または媒介する疾患および症状の治療に用いることができる。] [0035] 従って、本発明の別の態様は、受精卵分離物を用いて、グルタミン酸受容体が関連もしくは媒介する疾患または症状を治療する方法を特徴とする。該方法は、必要とする患者に治療上有効な量の受精卵分離物を投与する工程を含む。このようなグルタミン酸受容体の中には、イオンチャネル型グルタミン酸受容体が含まれており、例えばα−アミノ−3−ヒドロキシ−5−メチル−4−イソオキサゾール−プロピオン酸(AMPA)受容体、カイニン酸受容体、N−メチル−D−アスパラギン酸(NMDA)受容体が挙げられる。グルタミン酸受容体が関連もしくは媒介する疾患または症状としては、うつ病、大うつ病、不安障害、アルツハイマー病、てんかん、統合失調症、脳卒中/虚血後の脳細胞機能の障害、筋萎縮性側索硬化症(ルー・ゲーリッグ病)、ラチリズム、自閉症、精神遅滞、認知障害、双極性うつ病および躁病などが挙げられる。] [0036] また、多くの疾患および症状が、NK2受容体の活性化を介して、またはこの活性化に関連して起こることが知られている。このような疾患または症状としては、うつ病(例えば、Dableh, Ahlstedt, Michale, Louis, Steinberg, Salome, Holmes, Steinberg, Husumを参照)、不安障害(例えば、Ahlstedt, Michale, Louis, Greibel, Steinberg, Stratton, Teixeira, Walsh, Salome, Holmesを参照)、過敏性・炎症性腸症候群(例えば、Ahlstedt, Lecci, Evangelista, Toulouseを参照)、炎症性気道疾患(例えば、Baiを参照)および尿失禁(例えば、Ahlstedt, Rizzoを参照)などが挙げられる。さらに、saredutant(SR 48964)などのNK2受容体のアンタゴニストは、抗うつ様作用(Salome, Dableh, Steinberg, Michale, Louis)および抗不安作用(Teixeira, Salome, Griebel, Michale, Louis)の増強に利用できることが動物モデルにおいて示されており、ヒトに対する試験も行われている。NK2受容体の活性化を、NK2の内因性リガンド、例えばNKAと受容体との結合を阻害することによって、抑制すると、NK2受容体が媒介もしくは関連する症状または疾患が軽減または解消される。本明細書に記載の通り、本発明の受精卵分離物がNK2受容体に結合することが判明していることから、本発明の受精卵分離物はNK2受容体が関連または媒介する疾患および症状の治療に用いることができる。] [0037] 従って、本発明の別の態様は、受精卵分離物を用いて、NK2受容体が関連もしくは媒介する疾患または症状を治療する方法を特徴とする。該方法は、必要とする患者に治療上有効な量の受精卵分離物を投与する工程を含む。NK2受容体が関連もしくは媒介する疾患または症状としては、うつ病、不安障害、過敏性大腸症候群および尿失禁などが挙げられる。] [0038] 1以上のグルタミン酸受容体およびNK2受容体が関連もしくは媒介する疾患または症状の治療に用いられる受精卵分離物は、受精卵から分離され凍結乾燥された胚、卵白アルブミンおよび透明な嚢を含み得る。あるいは、該受精卵分離物を、受精卵の卵黄を実質的に含まないように調製することができる。受精卵分離物は、本明細書に記載の方法に従って、または当業者に公知の類似した方法により調製することができる。グルタミン酸受容体もしくはNK2受容体が関連もしくは媒介する疾患または症状を治療する方法において、患者はこの治療と同時に精神療法による治療を受けていてもいなくてもいずれでもよい。] [0039] 本発明の別の態様は、必要とする患者に受精卵分離物を投与することを含むメンタルヘルス疾患の治療法に関し、このような目的のための該受精卵分離物の使用にも関する。] [0040] 本明細書に記載の受精卵分離物を製剤化して、様々な剤形として投与することができる。剤形としては、経口(頬側、舌下を含む)、直腸内、経鼻、局所(頬側、舌下、経皮を含む)、膣内、直腸内、非経口(皮下、筋肉内、静脈内、皮内を含む)などの投与経路に適したものが挙げられる。特に、経口投与に適した剤形が好ましい。他の好ましい剤形としては、坐剤などの膣内または直腸内投与に適した剤形が挙げられる。] [0041] 受精卵分離物の経口投与製剤は、カプセル剤、錠剤、微粒子剤、散剤、顆粒剤、水性もしくは非水性の液体を用いた液剤または懸濁剤、食用の泡状物質またはホイップ、水中油型乳剤または油中水型乳剤などの、種々の単位で提供することができる。受精卵分離物は、経口摂取可能で毒性のない薬学的に許容される適切な不活性担体と組み合わせることができる。カプセル剤の場合には、ゼラチンシースなどの適切なカプセル基材を用いて、受精卵分離物を単独でまたは毒性のない薬学的に許容される適切な不活性担体と組み合わせてカプセル化することができる。錠剤およびカプセル剤に関しては、例えば、適切な担体として、デンプン、マンニトールなどの食用の炭水化物、香料、防腐剤、分散剤、結合剤、着色剤およびヒュームドシリカなどが挙げられるが、これらに限定されない。このような製剤を、製剤技術分野の当業者に公知の方法に従って、受精卵分離物が持続放出(徐放)されるように製造することもできる。] [0042] 治療上の有効量は患者によって異なるが、1日あたり約200〜6,000mg、約500〜4,000mg、約750〜3,500mg、約800〜3,000mg、または約1,000〜2,500mgの範囲が挙げられる。例えば、約2,000mg/日であってもよい。] [0043] 「治療」とは、本発明の受精卵分離物を投与している患者の疾患または症状を改善することを意味する。「治療」は、疾患または症状を緩和することを含む。また、その緩和の程度は当技術分野で公知の標準試験法を用いて判定することができる。また、「治療」は、予防療法または維持療法などによって、疾患もしくは症状の発症または再発を防ぐことも含む。] [0044] 本発明の別の態様は、グルタミン酸受容体に有効量の受精卵分離物を接触させることを含む、グルタミン酸受容体の活動を抑制する方法を特徴とする。この方法は、イオンチャネル型グルタミン酸受容体、例えばAMPA受容体、カイニン酸受容体、NMDA受容体を用いることにより実施できる。] [0045] また、本発明は、NK2受容体に有効量の受精卵分離物を接触させることを含む、NK2受容体の活動を抑制する方法を特徴とする。] [0046] グルタミン酸受容体またはNK2受容体の活動の抑制は、例えば、それぞれの内因性リガンド(例えば、グルタミン酸受容体に対してはグルタミン酸、NK2受容体に対してはNKA)または市販の外因性リガンド(グルタミン酸受容体に対してはAMPA、NMDA、カイニン酸、CGP39653またはMDL−105,509、NK2受容体に対してはsaredutant)の受容体への結合を阻害することにより実施できる。このような結合を阻害する方法およびこの結合阻害を検出する方法は、当業者に公知であり、本明細書にも記載されている。グルタミン酸受容体またはNK2受容体の活動は、100%抑制することもできるが、100%未満(例えば、90%、80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%または10%)の抑制にとどめることもできる。グルタミン酸受容体またはNK2受容体の活動を抑制する方法は、in vitro(例えば、細胞、細胞溶解液または細胞の一部(例えば、関連する受容体のみ)を含む試料を用いて)でもin vivo(例えば、ヒト患者に対して)でも実施することができる。] [0047] 本発明のさらなる実施形態において、受精卵分離物は、メンタルヘルス疾患の治療に有用かもしれない他の化合物と共に製剤化することができる。例えば、受精卵分離物は、モノアミン酸化酵素阻害薬などの、セロトニン分解を阻害するとされている化合物と共に製剤化することができる。] [0048] 本発明の他の目的および利点は、以下の詳細な説明から当業者には明らかになるだろう。しかし、ここでは単なる例示目的で、好ましい実施形態のみを記載している。本発明においては、他の異なる実施形態が可能であり、また本発明のいくつかの詳細部分について、本発明から逸脱することなく種々の自明な点に関して変更が可能であることは理解されるだろう。従って、以下の説明および実施例は、本発明を説明するためのものであって、本発明を限定するものとみなすべきではない。] [0049] (実施例1) 8〜9日目の雌ニワトリの受精卵を選択した。受精卵ごと70%エタノールで殺菌し、ドラフト内に置いて70%エタノールを蒸発させた。これらの受精卵を割って、内容物を滅菌済みの1.0mmメッシュに通した。卵殻と濾液は廃棄した。固形および液状のいずれの残渣も回収し、氷上で冷却した。この残渣を5℃でホモジナイズした。このホモジネート(スラリー)をステンレス製の滅菌トレーへ注ぎ、凍結乾燥した。得られた乾燥物を、粉砕機を用いて粉砕した。得られた粉末に、防腐剤である0.5%w/w安息香酸ナトリウムおよび0.2%w/wソルビン酸カリウムを加えて混合した。完成した粉末を2〜8℃(短期)または−20℃(長期)で保存した。] [0050] (実施例2) 雌ニワトリの受精卵から、下記の方法によってニワトリの8日胚を摘出した。 (i)24個の褐色卵を得た。 (ii)上記の卵を割ったところ、24個のうち22個のみが受精しており、発達した胚を含んでいた(受精率91.6%)。 (iii)胚を摘出して、滅菌PBSで軽く2回洗浄し、それぞれ50mL試験管に入れて直ちに−20℃で凍結した。 (iv)次いで10本の試験管を真空凍結乾燥機(棚温度:−40℃、コンデンサー温度:−52℃)に入れて凍結乾燥した。 (v)凍結乾燥サイクルが終了したところで、試験管内の胚をそれぞれ滅菌ガラス棒で粉砕し、得られた粉末(1.7g)を包装した。 (vi)残った12つの胚を小さなビーカーに集め、ハンドミキサーを用いて少量の水と混合した。 (vii)得られたスラリーを直ちに凍結して上記と同様に凍結乾燥した。] [0051] 結果 乾燥後、粉末(1.7g)を分散し、ガラス棒を用いて均質化した(ロット番号Aとした)。この粉末の胚1つあたりの収量は0.17gであった。 乾燥したスラリー(1.6g)を分散し、ガラス棒を用いて均質化した(ロット番号Bとした)。この粉末の胚1つあたりの収量は0.14gであった(水分量は不明)。] [0052] (実施例3) 60個の受精卵(8日胚)を得た。水性分離物とエーテル分離物の調製方法について以下に説明する。 すべての受精卵に70%(v/v)エタノールを噴霧して卵殻表面を殺菌し、層流式のドラフト内に卵を置いてアルコールを蒸発させた。卵を割り、胚と、胚に付随し、透明な水様性内容物を含む透明な嚢とを、卵黄の残りの部分および血管成分から注意深く分離した。次いでこれらの試料、すなわち胚および透明な嚢をすべて、あらかじめ氷上で冷却したビーカーに集めた。摘出が終了した後、これらの試料を上記と同じハンドミキサーを用いて混合し、スラリーを得た。 得られたスラリー(約200mL)を同量ずつ半分に分けて、一方を水性抽出用に、もう一方をエーテル抽出用に用いた。] [0053] 水性分離物 100mLのスラリーに100mLのRO水を加えて、これを室温で30分間撹拌した。 この液を遠心分離によって清澄化し、上層にある水層を回収した(200mL、固形分1.1%)。次いでこの水層を凍結し、続いて凍結乾燥した。得られた乾燥粉末の重量は、1.0gであった。] [0054] エーテル分離物 100mLのスラリーにあらかじめ冷却したエーテルを100mL加えた。この混合液を室温で振とうさせて、次いで遠心分離した。5℃で15分間遠心分離した後、上部の水/エーテル層を分液漏斗に移した。上層にあるエーテル層をサイフォン式で回収するか、または−20℃で一定時間冷凍して下層にある不透明な水層を凍結させ、この温度で凍結しない上層にある透明な黄色のエーテル層をデカントして回収した。 下層にある水層を上記と同様に、同量のエーテルで再度抽出し、これを3回繰り返した。次いで、得られたエーテル分離物をRotavap(登録商標)を用いて少量(約1mL)になるまで濃縮乾燥した。この試料を5℃で保存した。] [0055] (実施例4) 420個の受精卵(8〜9日胚)に70%(v/v)エタノールを噴霧して卵殻表面を可能な限り殺菌し、ドラフト内に卵を置いてアルコールを蒸発させた。 卵を割ったところ、420個のうち62個が未受精卵であった(受精率85.2%)。胚と、胚に付随し、透明な水様性内容物を含む透明な嚢とを、卵黄の残りの部分および血管成分から注意深く分離した。これらの試料、すなわち胚および透明な嚢をすべて、あらかじめ氷上で冷却したビーカーに集めた。この摘出した試料(約2L)を5℃で保存した。] [0056] 水性分離物 摘出が終了した後、この試料をハンドミキサーを用いて混合し、スラリーを得た。得られたスラリー(約2L)を金属ふるい(MESH No.20)に通した。さらに濾液を紙製のフィルターパッドとDE6000を用いて清澄化した。フィルターパッドに残った固形物は廃棄した。濾液にSuperflow DE(登録商標)を加えて、これをフィルターパッドに通し、さらに清澄化した。濾過はすべて、ベンチスケールレベルでブフナー漏斗を使用して行った。得られた濾液の大部分(約1,200〜1,300mL)をトレーに取り、凍結乾燥用に直ちに凍結した(固形分1.9%)。残りの濾液500mLを1Lのボトルに入れて、あらかじめ冷却した同量のエチルエーテルと混合し、2層に分離するまで5℃で保存した。] [0057] エーテル分離物 500mLのスラリーにあらかじめ冷却したエーテルを500mL加え、この混合液を室温で振とうした後、遠心分離した。5℃で15分間遠心分離した後、上部の水/エーテル層を分液漏斗に移した。上層にあるエーテル層をサイフォン式で回収するか、または−20℃で一定時間冷凍して下層にある不透明な水層を凍結させ、上層にある透明な黄色のエーテル層をデカントして回収した。 下層にある水層を上記と同様に、300mLのエーテルで再度抽出し、分離物をあらかじめ冷却した丸底フラスコに集めた。次いで、得られたエーテル分離物をRotavap(登録商標)を用いて少量になるまで濃縮乾燥した。この試料を5℃で保存した。] [0058] (実施例5) 受精卵分離物A 受精卵分離物Aを調製するために、雌ニワトリから得られた8〜9日胚の受精卵を、卵ごと70%エタノールで殺菌し、ドラフト内に置いてエタノールを蒸発させた。これらの受精卵を割って、内容物を滅菌済みの1.0mmメッシュに通した。卵殻と濾液は廃棄した。胚、透明な嚢および卵白の全量または大部分を含んだ、固形物と半固形物および/または液状部分からなる残渣を氷上で冷却し、5℃でホモジナイズした。このホモジネート(スラリー)をステンレス製の滅菌トレーへ注ぎ、凍結乾燥した。得られた乾燥物を、粉砕機を用いて粉砕し、分離物Aを得た。分離物Aに防腐剤である安息香酸ナトリウム(0.5%w/w)およびソルビン酸カリウム(0.2%w/w)を加えて混合した。完成した粉末を2〜8℃(短期)または−20℃(長期)で保存した。] [0059] HPLC解析 受精卵分離物Aを含む完成した粉末を、高速(または高圧)液体クロマトグラフィー(HPLC)で分析し、多波長吸光検出器で定量を行った。215nmの吸光度を測定した。ファルマシア製Superdex 200 10/300GLサイズ排除カラム(10mm i.d.×300mm)を用いて分画を行った。カラムの分画範囲は10〜600kDaであった。カラムの平衡化は、20mMリン酸塩+0.3M NaCl、pH 7.5で行った。流速0.5mL/分で試料の分析を行った。図6に代表的なクロマトグラムを示す。] 図6 [0060] 分析証明書 また、分離物Aを含む完成した粉末に対して標準分析を実施し、純度、ならびにタンパク質、脂質、灰分、水分および様々な不純物の含量を測定した。図7に代表的な結果を示す。] 図7 [0061] 製剤Aカプセル剤 製剤Aのカプセル剤を調製するために、幾何級数的希釈を用いて、分離物Aを含む完成した粉末4000.0g(+/−2%)、安息香酸ナトリウム(0.5%w/w)およびソルビン酸カリウム(0.2%w/w)をヒュームドシリカ40g(+/−2%)と混合した。この混合物をふるいにかけ、さらに混和とふるい分けを繰り返して製剤Aを得た。Mini−Cap300#0の白いカプセルを用いて、製剤A混合物が1カプセルあたり505mg充填されるようにカプセル化し、製剤Aカプセル剤を調製した。] [0062] (実施例6) 大うつ病性障害(MDD)およびそれに関連した疾患/症状の治療における製剤Aに対する検討 固定用量の製剤Aを用いて、MDDなどの精神障害、ならびにそれに関連した疾患および症状の治療における効果および安全性を検討した。本検討には、不安障害の症状の軽減、生活の質の改善、および性機能不全症状の改善に対する製剤Aの効果を評価することが含まれる。] [0063] 評価方法に関する説明 ハミルトンうつ病評価尺度−17項目−「HAM−D」または「HAM−D 17」 この尺度は、北米で患者に対して用いられる代表的なうつ病の評価尺度である。合計点は以下のように解釈される:非常に重度、>23点;重度、19〜22点;中程度、14〜18点;軽度、8〜13点;うつ病とは言えない、0〜7点。] [0064] ハミルトン不安評価尺度−14項目−「HAM−A」 この評価尺度は、患者の不安障害の程度を評価するものである。点数レベルは以下のように解釈される:<17点、軽度;18〜24点、軽度〜中程度;25〜30点、中程度〜重度。] [0065] モントゴメリー/アスベルグうつ病評価尺度−「MADRS」 この尺度は、北米で患者に対して用いられる代表的なうつ病の評価尺度である。ある研究によれば、以下の平均点は、全般重症度と関連している:非常に重度、44点;重度、31点;中程度、25点;軽度、15点;回復済、7点。] [0066] ベックうつ評価尺度−「BDI」 この尺度は、自己評価ツールとして一般的に用いられている抑うつ症状の評価尺度である。合計点は、21項目の各点数の単なる総和である。通常、<9点はうつ病ではないか、または極微のうつ病であることを示し、10〜18点は軽度から中程度のうつ病を示し、19〜29点は中程度から重度のうつ病を示し、>30点は重度のうつ病を示す。しかし、0〜4点の場合、うつ病の否認が示唆され、40〜63点の場合、うつ病の誇張または演技性もしくは境界性人格障害が示唆される。] [0067] アリゾナ性経験尺度−「ASEX」 この尺度は、性衝動を数値化した5項目からなる評価尺度であり、性的興奮度、膣潤滑/ペニス勃起、オルガスムへの到達能力およびオルガスムからの充足感を評価する。 合計点の範囲は5〜30であり、点数が高いほど重度の性機能不全であることを示す。] [0068] 精神健康調査票に基づく評点法−「GHQ」 生活の質の程度の評価には、簡易型36(SF−36)を用いてもよい。この調査票は、集中力、不安感、自信のなさ、自尊心の低さ、不幸感およびうつ病などの問題を評価するものである。点数は以下の通りである:左から右に向けて0、1、2、3と表示するリッカート法(Likert Scale)を用いた。12項目、各項目0〜3点。点数の範囲は0〜36点。点数は調査対象の母集団ごとに変化する。11〜12点程度は一般的である。>15点は苦痛を感じていることを裏付けるものである。>20点は深刻な問題および精神的ストレスを抱えていることを示唆する。] [0069] 精神障害の診断・統計マニュアル第4版−「DSM−IV TR」 このマニュアルは、北米でメンタルヘルス専門家が用いる標準的な診断マニュアルである。このマニュアルでは、精神障害が包括的に分類されており、精神障害を診断する上で広く容認されている基準を、できる限り入手できる経験的な証拠に基づいて提供している。 HAM−Dの点数を結果変数として反復測定分散分析を行うことにより主要効果を求めた。副次的効果の尺度として、CGI−SおよびCGI−I、MADRS、SF36、BDI、HAMA、ASEXを用いた。] [0070] 試験内容の説明 カナダオンタリオ州のトロントにあるマウント・サイナイ病院(MSH)で非盲検試験を行った。メディア広告を通じて、およびMSHの外来患者プログラムや他の臨床施設からの紹介により患者を集めた。] [0071] このプロトコールは、製剤Aの潜在的な抗うつ活性を検討する非盲検の予備的研究を示すものである。この予備的研究の目標は、製剤Aに、他の試験で十分にその存在が確立されているプラセボ効果のレベルを越えてMDDを有意に改善する効果があること、ならびに製剤Aが本研究の患者集団に対して許容される治療であることを証明することである。この予備的研究の第2の目的は、不安障害の症状の軽減および生活の質の改善に対する製剤Aの効果を評価することである。] [0072] 各患者に対して、DSM−IV TRの基準およびHAM−Dを用いてMDDであるかどうかスクリーニングを行った。エントリーした患者に対して8週間の製剤A非盲検試験を実施した。さらに、患者に対して、全般的な基準であるCGI重症度(GCI−S)およびCGI改善度(CGI−I)による評価も行った。副作用については、Udvalg for Kliniske Undersogelser(UKU)副作用評価尺度(Lingjaerde)を用いて体系的に評価した。抑うつ症状の副次的な尺度として、モントゴメリー/アスベルグうつ病評価尺度(MADRS)およびベックうつ評価尺度(BDI)を自己評価ツールとして用いた。生活の質の程度については、簡易型36(SF−36)を用いて評価した。不安障害については、14項目からなるHAM−Aを用いて評価した。] [0073] この固定用量による非盲検試験において、患者はうつ病の標準的な治療手引きに基づいて治療を受けた。治験責任医師は、初回(ベースライン)および2、4、6、8週目(W)の診察時に評価尺度を用いてうつ病の重症度を判定した。患者は、診察と診察の間の週にも来院し、うつ病および薬の忍容性を評価するための簡単な臨床評価を受けた(V)。] [0074] 製剤Aの投与量 製剤Aの投与量は、1日あたり約2,000mg(約500mgの製剤Aのカプセル剤を2つずつ、1日2回服用)であった。] [0075] 患者の組入れ基準 本試験に参加する患者は、下記の基準(i)〜(vi)を含むいくつかの組入れ基準を満たす必要があった。 (i)DSM−IV TRにおける単一エピソードまたは再発性の大うつ病基準を満たす臨床診断がなされること。 (ii)17項目からなるハミルトンうつ病評価尺度(HAM−D 17項目)における初回(ベースライン)の合計点が18点以上であること。 (iii)既に大うつ病と診断され、薬物治療の追加または変更が必要である18〜65才の男女。治療内容は、臨床医が患者ごとに適切な医療基準を判断し、もっぱらそれに基づいて決定された。ただし、8週間の試験中、用量の増加は認めないものとする。 (iv)英語の読み書き能力があること。 (v)書面のインフォームド・コンセントに署名していること。 (vi)スクリーニング時の妊娠検査結果が陰性であること。] [0076] 除外基準 患者が下記の基準(i)〜(xiii)を含むいくつかの除外基準に該当する場合、本試験から除外した。 (i)DSM−IV TRにおいて、MDD以外のうつ病を含む他の臨床診断がなされた場合(単一エピソード/再発性ではなく、例えば、慢性うつ病および/または難治性うつ病の場合は除外した)。 (ii)自殺のリスクが有意である(HAMDの自殺に関する項目において>1点)と判断された場合、または有意な自傷行為の可能性を示唆する病歴を有する場合。 (iii)製剤A以外の抗うつ薬による薬物治療を受けている場合。 (iv)被験者が、うつ病に用いられる天然の健康製品を服用しており、服用中止ができないまたは服用中止を望まない場合。 (v)妊娠中の女性、授乳中の女性、12か月以内に妊娠する予定のある女性、または避妊が不十分であった女性。 (vi)臨床的に深刻な臓器疾患(例えば心血管疾患、肝疾患、腎疾患、内分泌系疾患、消化器疾患、代謝系疾患や他の全身性疾患)を患っている場合。 (vii)観察期間中に電気ショック療法(ECT)を受ける予定がある場合。 (viii)重大な神経疾患(すなわちパーキンソン病、ハンチントン舞踏病)、脳血管疾患(すなわち脳卒中)、代謝系疾患(すなわちビタミンB12欠乏症)、自己免疫疾患(すなわち全身性エリテマトーデス)、ウイルスなどによる感染症(すなわち肝炎、単核球症、ヒト免疫不全症)または癌を患っている場合。 (ix)臨床的または無症状性の甲状腺機能低下症/甲状腺機能亢進症(例えば、TSHレベルの上昇)である場合。 (x)鶏肉アレルギーまたは卵アレルギーを持っている場合。 (xi)被験者が精神療法を受けているか、試験期間中に精神療法を始めた場合。 (xii)被験者が血液検査や尿検査によるスクリーニングにおいて、臨床的に重大な意味を持つ異常値を示した場合。 (xiii)被験者の症状が休薬期間に著しく悪化した場合。] [0077] 試験デザイン 本試験は、製剤Aによる単独療法の効果および安全性を実証する目的で設計された非盲検無作為試験であり、25人の患者が参加し、1ヶ所で実施された。 この試験は、8週間の評価期間から構成されており、必要な場合、これに先立って2週間の抗うつ薬の休薬期間を設けた。] [0078] スクリーニング 医師および/または治験コーディネーターが、被験者に対して試験、治療の特徴、およびその他の選択肢について十分に説明した後、被験者がインフォームド・コンセントの書面に署名し、医師がDSM−IV TRを用いた臨床診断とHAM−D 17を実施した。次いで、基準を満たした被験者は、精神疾患の病歴および併用療法に関する医学的審査を受けた後、健康診断を受けた。さらに、治験コーディネーターによって、初回(ベースライン)の臨床検査が行われ、尿(通常検査および顕微鏡検査)、CBC(全血算)、白血球百分率および血小板数、電解質、ビリルビン、BUN、クレアチニン、TSH、肝臓機能検査、血清クレアチニンおよびECGなどが測定された。女性患者に対する妊娠判定はhCG血液検査により行われた。妊娠している患者および臨床検査で臨床的に重大な意味を持つ異常値を示した患者は除外された。] [0079] 0週目 初回の診察(0週目)に再来院した患者に対して、医師が製剤Aによる単独療法を実施した。うつ病であり、効果のない現行の抗うつ薬を服用中である患者には、製剤Aへの変更を提案した。] [0080] 翌週以降 初回評価と製剤A療法の開始(V1とV2)に続いて、患者は8週間(W2〜W8、V3〜V6)を通して毎週決められた通りに来院した。別の抗うつ薬を服用中に試験への参加を決めた患者には、8週間の治験を始める前に1〜2週間の休薬期間を設けた。休薬期間の長さは医師の臨床上の判断に従った。この間、患者は、休薬開始1週間後に来院して精神科医の診察を受け、週の半ばには治験コーディネーターからの電話によるモニタリングを受けた。このように休薬期間中にうつ病が悪化する可能性があることは認識されている。しかし、以前の薬に効果がないか部分的にしか効果がない場合、この休薬期間中、被験者を注意深く観察し、必要に応じて適切な治療が行われる限りにおいては、1〜2週間の遅れにより抑うつ的な落ち込みが顕著に誘導されるといったリスクは、本試験のプロトコールと通常の治療とで実質的に変わらない。製剤Aが特定の患者にとって有効な抗うつ薬でなければ、患者が不必要に長い期間うつ病を患う可能性がある。しかし、うつ病は通常、うつ病と診断されるまたは治療が開始される何か月も前から発症している慢性疾患である。したがって、引き続いて行われる8週間の製剤Aによる治療(潜在的に有効な薬物治療)は、患者を注意深く観察していれば、標準的な治療と実質的に異なるものではない。さらに、既に述べた通り、標準的な治療は約60%の患者にしかに有効でないため、同様に再評価や薬物の変更を必要とすることが多い。] [0081] V2(V1(W0)と組み合わせてもよい)〜V6(W8)において、監督精神科医(治験責任医師)および/または治験コーディネーターにより以下の測定が行われた: −体重 −身長 −バイタルサイン −ハミルトンうつ病評価尺度(17項目)(HAM−D 17)(Hamilton 1967)。 −臨床全般印象尺度(CGI−S、CGI−I)(Guy) −モントゴメリー/アスベルグうつ病評価尺度(MADRS)(Montgomery) −ベックうつ評価尺度(BDI)(10) −生活の質(SF−36)(Ware) −ハミルトン不安評価尺度(HAMA)(Hamilton 1959) −Udvalg for Kliniske Undersogelser(UKU)評価尺度(Lingjaerde)(副作用の報告)(V2以外) −服薬遵守(V2以外)] [0082] 試験期間中の診察時間は約1時間で、初回のみ2時間を要する場合があった。] [0083] 試験期間中、被験者の抑うつ状態が悪化した場合、治験責任医師が判定して最善の臨床的アプローチを決定した。必要と判断された場合は、製剤Aの服用を中止して、別の抗うつ薬による治療を行った。これは、もっぱらうつ病の治療におけるベストプラクティス、および患者にとっての臨床上の最善の利益に基づいてなされた臨床的決断であった。] [0084] 医師および治験コーディネーターが患者をサポートするためにコンタクトを取ることは容認されていたが、概して、このような患者とのコンタクトは、病気の経過および治療に関する患者側からの質問に答えることに限定されていた。正式な精神療法を行うことは認められていなかった。] [0085] 統計的手法 HAM−D 17の点数を結果変数として反復測定分散分析を行うことにより主要効果を調べた。有意な経時的効果により、仮説が裏付けられる。予測されるサンプルサイズは患者25人で、これは標準偏差の0.65倍に相当するHAM−D 17の点数の変化を検出できるサイズであった(1標本両側検定、P<0.05)。HAM−D−17の点数の標準偏差は、4.5〜6.5であると報告されているため、本試験のデザインにおいては、52点の点数幅に対して検出力80%で平均4.3点程度の小さな変化も検出できる。組入れ基準により、参加者のHAM−D 17の点数は、それぞれ17点を超えていた。フランクによる寛解基準では、HAM−D 17の点数は9点以下であった。本試験では、より堅実で一般に認められている、7点以下を基準として用いた。4.3点という効果量は、17点を超える点数が10点未満に変化するような臨床上の改善を十分に検出できる精度であった。うつ病の治験においてプラセボ反応の出現率は30〜50%と予想されており、良好な結果は統計的にこれに基づくものであった。本試験におけるプラセボ反応の出現率は40%であると仮定した。必要に応じて、反応した被験者および寛解した被験者の分析を行った。] [0086] 結果 合計23人の患者が試験に参加した。3人の被験者(#104、#105および#118)には治療が施されなかったため、この3人の結果は分析可能でないと考えた。少なくとも1用量の製剤Aを服用した20人の被験者のうち、16人は8週間の試験を完了した。残り4人の被験者は8週間の試験を完了しなかったが、少なくとも1用量の製剤Aを服用したので、この4人の結果は分析可能であると考えた。この4人の被験者が試験を完了しなかった理由には、服薬および/または診察時間を遵守できなかったこと、結果に対する苛立ちが抑えられなかったこと、および被験者が国外へ移動したことが挙げられる。 少なくとも1用量の製剤Aを服用した20人の被験者の結果を、以下の表に示す。] [0087] ] [0088] ] [0089] ] [0090] ] [0091] ] [0092] ] [0093] 反応率および反応の程度 以下の定義を用いて、製剤Aを用いた治療に対する各被験者の反応を評価した。「反応した被験者」すなわち「反応したことのある被験者」とは、ハミルトンうつ病評価尺度(HAM−Dの点数)において、ベースラインの点数と比べて少なくとも50%の改善が試験期間中のいずれかの時点で見られた被験者である。「臨床的に反応が見られた被験者」は、「反応した被験者」の基準を満たし、治験責任医師によって良好な臨床結果を有すると判定された被験者である。「試験完了時に反応の見られた被験者」は、試験の終了時(最後の診断時)に反応基準を満たした被験者である。「寛解」とは、HAM−Dの点数が8点未満に減少することを言う。] [0094] 上記の試験より、少なくとも1用量の製剤Aを服用した20人の被験者のうち15人(75%)が「反応したことのある被験者」で、14人(70%)は「臨床的に反応が見られた被験者」であることが示された。さらに、8週間の試験を完了した16人の被験者のうち、「反応したことのある被験者」は13人(81.3%)で、「臨床的に反応が見られた被験者」は12人(75%)であった。さらに、試験を完了した16人の被験者全体のHAM−Dの点数(「反応しなかった被験者」を含む)は有意に低下し、その低下率は56.08%であった。8週間の試験を完了した「反応したことのある被験者」のHAM−Dの点数の低下率は68.1%で全体の低下率より高く、これは、「反応したことのある被験者」に必須の最小の低下率である50%を十分に越える数値であった。] [0095] 2人の被験者の反応が周囲の環境の影響を受けたことは、注意すべき事項である。被験者#114は、「臨床的に反応が見られた被験者」に含まれないが、2週目まで反応を示し、このときのHAM−Dの点数は、製剤Aの服用により50%を超える減少を示した。しかし、外部要因がマイナスに働いた。被験者#114は、健康上の問題(製剤Aとの関連性はない)から身体障害保険を申請したが、このとき職場で困難な状況に遭遇した。このような環境要因は、製剤Aに対する被験者#114の良好な情動反応を完全に打ち消すものであった。] [0096] HAM−Dの点数の50%減少という厳密な基準では、被験者#106は8週目の時点では「反応した被験者」と判定されなかった。なぜなら、その時点でのこの被験者の点数は12点で、初回時の点数である21点からは、50%減少にわずかに満たなかったからである。しかし、8週間の試験期間における被験者#106の点数は、4点(2週目)、8点(4週目)および10点(6週目)であり、試験期間を通じて確かに反応を示していた。実際、試験期間中、被験者#106は治験責任医師により「臨床的に反応が見られた被験者」であると判定されており、延長試験(実施例7を参照)にも参加して、その際にも1点、11点、7点および9点が記録されている。延長試験の開始後、被験者#106は、製剤Aに対する良好な反応を打ち消すような家庭内の大混乱に直面した。この混乱が収まった時点で、この被験者の製剤Aに対する反応性は維持されていた。どのような薬物治療も、周囲の環境による衝撃を完全には相殺できない。しかし、製剤Aは、被験者#106に対し、このような環境による心的外傷を緩和した可能性がある。] [0097] 寛解率 「反応したことのある被験者」すべてが寛解したわけではなく、「寛解した被験者」すべてが8週間の試験終了時までその状態を維持していたわけではなかった。15人の「反応したことのある被験者」のうち9人(60%)は、8週間の試験期間中いずれかの時点で寛解していた。この寛解を達成した9人の被験者のうち7人(77.8%;すべての試験参加者に対する割合としては46.7%)は、8週間の試験終了時まで寛解を維持した。] [0098] 以下の表は、寛解した試験参加者、および寛解を維持した試験参加者をすべて示したものである。チェックマークは、被験者が寛解したか寛解を維持したことを示し、Xマークは、被験者が寛解しなかったか、試験開始後8週目まで寛解を維持していなかったことを示す。] [0099] ] [0100] さらに、1人を除いてすべての「反応したことのある被験者」が主な副次的効果(不安感の減少)を体感した。これらの結果は、製剤Aが大うつ病性障害および不安障害の治療に有効であることを示す。さらに、この薬物に起因する重大な副作用はなかった。また、試験に参加した被験者において体重の増加や性機能の減退は見られなかった。] [0101] (実施例7) 実施例6の試験における良好な効果および安全性結果から、延長試験が必要となった。実施例6の試験から10人の被験者が延長試験に参加した。延長試験は、実施例6の試験の被験者のうち、8週間の試験終了時に「臨床的に反応が見られた被験者」に対してのみ行われた。製剤Aを、実施例6と同様に投薬した。また、延長試験の被験者に対する分析は10ヶ月間にわたって1ヶ月毎に実施された。以下の表は、延長試験の被験者のHAM−Dの点数を示す。] [0102] ] [0103] 10人の被験者のうち4人は、試験を継続する上での除外基準に該当したため延長試験から離脱した。延長試験の結果より、試験の被験者がすべて定義に違うことなく、製剤Aに「反応した被験者」であることがわかった。10人の「臨床的に反応が見られた被験者」のうちの6人(60%)は、延長試験の開始時に寛解状態にあった。10人の被験者のうち8人(80%)は、最終評価日に寛解状態にあった。そのうち2人は、先の8週間の試験においては「臨床的に反応が見られた被験者」であったが、延長試験の開始までは寛解したことがなかった被験者であった。「臨床的に反応が見られた被験者」と判定されて延長試験に参加した被験者のうち、1人(#113)だけが、延長試験に参加した後再発した。実施例6の試験および延長試験における良好な効果および安全性結果から、延長試験が必要である。] [0104] (実施例8) 上述の実施例に記載の通り、製剤Aは、実証に基づく治療的効果を有する。製剤Aの作用機序を調べるために検討を行った。具体的には、放射性リガンドとその受容体との結合における製剤Aによる阻害効果、または放射性標識酵素の関連標的タンパク質に対する作用における製剤Aによる阻害効果を判定するための検討を行った。製剤Aによる阻害の程度(製剤Aによる各受容体における特異的結合の阻害率(%))を求めた。結合能および酵素活性の阻害試験は、2つの異なる濃度の製剤A(1.0μg/mLおよび10.0μg/mL)を用いて各試料に対する二重測定(duplicate)で行った。これらの濃度の製剤Aは、製剤Aのカプセル剤の内容物をジメチルスルホキシドに溶解し、この溶液を1.0μg/mLまたは10.0μg/mLの濃度になるように希釈することにより調製した。これらの希釈溶液を分離物Aと呼ぶ。次いで、以下の表に記載の受容体および酵素を用いて、放射性リガンド結合アッセイを行った。各濃度における分離物Aの特異的結合に対する平均阻害率(%)を求めた。以下の表に実験結果を示す。] [0105] ] [0106] ] [0107] 一般に、結合阻害率または酵素活性阻害率が20%以下である場合、試験化合物が個々の受容体結合部位または標的タンパク質に対して阻害活性を持たないことが示唆される。一般に、結合阻害率または酵素活性阻害率が20%より大きい場合、試験化合物が個々の受容体結合部位または酵素部位に対して阻害活性を持つことが示唆される。上記の結合阻害実験は、分離物Aが主要な4つのイオンチャネル型グルタミン酸受容体においてグルタミン酸と置き換わることを示した。分離物A(10μg/mL)の存在下、放射性標識AMPAとAMPA受容体との結合は29.05%阻害された。分離物A(10μg/mL)の存在下、放射性標識カイニン酸とカイニン酸受容体との結合は22.38%阻害された。分離物A(10μg/mL)の存在下、放射性標識CGP 39653とNMDA受容体のアゴニスト部位との結合は34.59%阻害された。分離物A(10μg/mL)の存在下、放射性標識MDL−105,519とNMDA受容体のグリシン部位(ストリキニーネ非感受性)との結合は27.45%阻害された。さらに、分離物A(10μg/mL)の存在下、ニューロキニンAとNK2受容体との結合は32.15%阻害された。この5つの受容体に関しては、さらに結合阻害実験における詳細データを以下の表に示す。] [0108] ] [0109] イオンチャネル型グルタミン酸受容体、NK2受容体およびニューロキニン1(NK1)受容体を用いて、さらに受容体結合アッセイを行った。単一濃度の比較対照実験を行い、製剤Aのカプセル剤の内容物から調製された様々な分離物が、種々のグルタミン酸受容体およびNK2受容体のリガンド結合に拮抗しうるどうかを評価した。このアッセイにおいて、AMPA受容体、カイニン酸受容体、NMDA受容体のアゴニスト結合部位およびグリシン結合部位(ストリキニーネ非感受性)、ならびにNK2受容体に対する検討を行った。製剤Aのカプセル剤の内容物を種々の溶媒に溶解し、以下に詳細に説明する4つの異なる方法で抽出を行った。このような抽出操作により複数の受精卵分離物が得られた。それぞれを、サンプル#19上層分離物、サンプル#19下層分離物、サンプル#20上層分離物、サンプル#20下層分離物、X画分分離物およびサンプル#2分離物と呼ぶ。これらの分離物をそれぞれ放射性リガンド結合アッセイに供した。] [0110] 製剤Aのカプセル剤から内容物103mgを量りとり、サンプル#19を調製した。水(10.3mL)を加えて、1分間攪拌した。次いで、この溶液に酢酸エチル30mLを加えて、再度1分間攪拌した。次いで、これをBeckman製の卓上遠心機で遠心した。その結果、3つの画分に分かれた。上層(有機相)および下層(水相)画分をそれぞれ回収し、中間の画分を廃棄した。上層と下層の画分をそれぞれ乾燥させた。下層(水相)画分を水2.06mLで再構成した。透明でないこのサンプルを、微量遠心機を用いて10,000rpmで10分間遠心した。上清を回収し、これをサンプル085426−4(サンプル#19下層分離物)として受容体結合実験に用いた。上層(有機相)画分を20%アセトニトリル水溶液1.245mLで再構成した。透明でないこのサンプルを、微量遠心機を用いて10,000rpmで10分間遠心した。上清を回収し、これをサンプル085426−3(サンプル#19上層分離物)として受容体結合実験に用いた。サンプル#19に対するコントロール液も調製した。コントロール液は20%アセトニトリル水溶液からなり、これをサンプル085426−5として受容体結合実験に用いた。] [0111] 製剤Aのカプセル剤から内容物249.7mgを量りとり、サンプル#20を調製した。これにメタノール:ジクロロメタン(1:1)10mLを加えて攪拌した。次いで、この溶液にジクロロメタン10mLを加えて、再度攪拌した。次いで、これをBeckman製の卓上遠心機で3,500rpm、15分間遠心した。その結果、3つの画分に分かれた。上層と下層の有機相画分をそれぞれ回収し、中間の画分を廃棄した。上層と下層の画分をそれぞれ乾燥した後100%メタノール水溶液2.49mLで再構成した。上層のメタノール画分は半透明で、下層のジクロロメタン画分は溶解しなかった。いずれのサンプルも微量遠心機を用いて10,000rpmで10分間遠心した。各サンプルの上清を回収し、上層のメタノール画分から得られた上清をサンプル085426−6(サンプル#20上層分離物)として、下層のジクロロメタン画分から得られた上清をサンプル085426−7(サンプル#20下層分離物)として、これらを受容体結合実験に用いた。サンプル#20に対するコントロール液も調製した。コントロール液は10%メタノール水溶液からなり、これをサンプル085426−9として受容体結合実験に用いた。] [0112] サンプルX画分は以下のように調製した。製剤Aのカプセル剤から内容物121mgを量り取り、水10mLを加えた。次いで、この溶液にジクロロメタン10mLを加えて攪拌した。水相画分と有機相画分をそれぞれ回収した。この水相画分にジクロロメタン10mLを加えて攪拌し、再度液液分離を行って、水相画分と有機相画分をそれぞれ回収した。2回の液液分離で得られた有機相画分と水相画分をそれぞれ合わせて、各画分を乾燥して重量を測定した。水相画分および有機相画分の重量はそれぞれ、116.4mgおよび1.3mgであった。有機相画分を10%メタノール水溶液1.3mLで再構成し(0.1mg/mLに相当)、これをサンプル085426−8(X画分分離物)として結合実験に用いた。サンプルX画分に対するコントロール液も調製した。コントロール液は10%メタノール水溶液からなり、これをサンプル085426−9(サンプル#20のコントロール液と同じ)として受容体結合実験に用いた。] [0113] サンプル#2は以下のように調製した。製剤Aのカプセル剤の内容物から一部(1.8mg)を量りとり、0.25%Tween80を含む40%PEG水溶液(3.6mL)を加えて(0.5mg/mLに相当)攪拌した。この調製物をサンプル085426−1(サンプル#2分離物)として受容体結合実験に用いた。サンプル#2に対するコントロール液も調製した。コントロール液は0.25%Tween80を含む40%PEG水溶液からなり、これをサンプル085426−2として受容体結合実験に用いた。] [0114] 受容体結合実験の結果(各分離物の最大濃度で二重測定(duplicate)を行った結果である)を以下の表に示す。] [0115] ] [0116] サンプル#20上層分離物の存在下、放射性標識AMPAとAMPA受容体との結合は97%阻害された。サンプル#20上層分離物の存在下、放射性標識カイニン酸とカイニン酸受容体との結合は101%阻害された。サンプル#20上層分離物の存在下、放射性標識CGP 39653とNMDA受容体のアゴニスト部位との結合は110%阻害された。サンプル#20上層分離物の存在下、放射性標識MDL−105,519とNMDA受容体のグリシン部位(ストリキニーネ非感受性)との結合は92%阻害された。さらに、X画分分離物は、ニューロキニンAとNK2受容体との結合を55%阻害した。これは、本発明の発明者らが知る限りにおいて、グルタミン酸受容体およびNK2受容体が単一物質により拮抗作用を受けることが示された初めての事例である。] [0117] さらに、上記のグルタミン酸受容体およびNK2受容体のリガンド結合ならびに該受容体の活性化が、上記と同様に調製されたサンプル#20上層分離物により拮抗されるかどうかを確認するために、用量応答実験を行った。0.1、0.3、1.0、3.0、10、30および300μg/mLの#20上層分離物(抽出前のサンプル#20に含まれる製剤Aの量を基準として)の存在下、AMPA受容体、カイニン酸受容体、NMDA受容体のアゴニスト部位およびグリシン部位(ストリキニーネ非感受性部位)ならびにNK2受容体との結合がどの程度阻害されるかを評価した。] [0118] 図8は、NMDA受容体のアゴニスト部位(イオンチャネル型)に対するアッセイ結果を示す。サンプル#20上層分離物は、濃度依存的にCGP 39653のNMDA受容体のアゴニスト部位への結合能を阻害した。すなわち、サンプル#20上層分離物の濃度が高いほど結合が阻害され、該分離物の濃度が低いほど結合が阻害されなかった。NMDAのIC50およびKiはそれぞれ、1.11×10−5μg/mLおよび9.02×10−6Mであった。サンプル#20上層分離物のIC50およびKiはそれぞれ、5.78μg/mLおよび4.69Mであった。] 図8 [0119] 図9は、カイニン酸受容体に対するアッセイ結果を示す。サンプル#20上層分離物は、濃度依存的にグルタミン酸カイニン酸のカイニン酸受容体への結合能を阻害した。すなわち、サンプル#20上層分離物の濃度が高いほど結合が阻害され、該分離物の濃度が低いほど結合が阻害されなかった。カイニン酸のIC50およびKiはそれぞれ、1.77×10−8μg/mLおよび1.08×10−8Mであった。サンプル#20上層分離物のIC50およびKiはそれぞれ、12.0μg/mLおよび7.32Mであった。] 図9 [0120] 図10は、AMPA受容体に対するアッセイ結果を示す。サンプル#20上層分離物は、濃度依存的にAMPAのAMPA受容体への結合能を阻害した。すなわち、サンプル#20上層分離物の濃度が高いほど結合が阻害され、該分離物の濃度が低いほど結合が阻害されなかった。(+/−)AMPA HBrのIC50およびKiはそれぞれ、3.54×10−8μg/mLおよび3.00×10−8Mであった。サンプル#20上層分離物のIC50およびKiはそれぞれ、11.7μg/mLおよび9.91Mであった。] 図10 [0121] 図11は、NMDA受容体のグリシン(ストリキニーネ非感受性)部位に対するアッセイ結果を示す。サンプル#20上層分離物は、濃度依存的にMDL−105,519のNMDA受容体のグリシン(ストリキニーネ非感受性)部位への結合能を阻害した。すなわち、サンプル#20上層分離物の濃度が高いほど結合が阻害され、該分離物の濃度が低いほど結合が阻害されなかった。MDL−105,519のIC50およびKiはそれぞれ、2.8×10−8μg/mLおよび2.36×10−8Mであった。サンプル#20上層分離物のIC50およびKiはそれぞれ、21.9μg/mLおよび18.4Mであった。] 図11 [0122] 図12は、NK2受容体に対するアッセイ結果を示す。サンプル#20上層分離物は、濃度依存的にニューロキニンAのNK2受容体への結合能を阻害した。すなわち、サンプル#20上層分離物の濃度が高いほど結合が阻害され、該分離物の濃度が低いほど結合が阻害されなかった。ニューロキニンAのIC50およびKiはそれぞれ、6.84×10−10μg/mLおよび5.76×10−10Mであった。サンプル#20上層分離物のIC50およびKiはそれぞれ、4.15×102μg/mLおよび3.49×102Mであった。] 図12 実施例 [0123] 参考資料: 1. Ahlstedt I, Engberg S, Smith J, Perey C, Moody A, Morten J, Lagerstrom-Fermer M, Drmota T, von Mentzer B, Pahlman I, Lindstrom E, Occurrence and pharmacological characterization of four human tachykinin NK2 receptors. Biochenical Pharmacology 2008 76:476-481. 2. Bai, T, Zhou D, Weir T, Hegele R, Hayashi S, McKay K, Bondy G, Fong T, Substance P (NK1) - and neurokinin A (NK2)- receptor gene expression in inflammatory airway diseases. Am J Physiol Lung Cell Mol Physiol 1995 269:L309 -L317. 3. Beck AT, Ward CH, Mock J, Erbaugh J, An inventory for measuring depression. Archives of General Psychiatry 4:561-571, 1961. 4. Bowie D, Ionotropic glutamate receptors &CNSdisorders. CNS Neurol Disord Drug Targets. 2008 Apr;7(2):129-43. 5. Cheon Y, Park J, Joe KH, Kim DJ, The effect of 12-week open-label memantine treatment on cognitive function improvement in patients with alcohol-related dementia. Int J Neuropsychopharmacol. 2008 Nov;11(7):971-83. Epub 2008 Mar 17. 6. Chez MG, Burton Q, Dowling T, Chang M, Khanna P, Kramer CJ, Memantine as adjunctive therapy in children diagnosed with autistic spectrum disorders: an observation of initial clinical response and maintenance tolerability. Child Neurol. 2007 May;22(5):574-9. 7. Chourbaji S, Vogt MA, Fumagalli F, Sohr R, Frasca A, Brandwein C, Hortnagl H, Riva MA, Sprengel R, Gass P,AMPAreceptor subunit 1 (GluR-A) knockout mice model the glutamate hypothesis of depression.FASEB J. 2008 Sep;22(9):3129-34. Epub 2008 May 20. 8. Dableh LJ, Yashpal K, Rochford J, Henry JL, Antidepressant-like effects of neurokinin receptor antagonists in the forced swim test in the rat. Eur J Pharmacol. 2005 Jan 10;507(1-3):99-105. Epub 2004 Dec 28. 9. Davidson JR, Preliminary report: Prevention, control and treatment of human cancer as a deficiency disease. CMAJ 1941;45:308-312. 10. Evangelista S, Involvement of tachykinins in intestinal inflammation. Curr Pharm Des. 2001 Jan;7(1):19-30. 11. Ginsberg MD, Neuroprotection for ischemic stroke: past, present and future. Neuropharmacology. 2008 Sep;55(3):363-89. Epub 2008 Mar 4. 12. Griebel G, Perrault G, Soubrie P, Effects of SR48968, a selective non-peptide NK2 receptor antagonist on emotional processes in rodents. Psychopharmacology (Berl). 2001 Nov;158(3):241-251. 13. Guy W: ECDEU Assessment Manual for Psychopharmacology - Revised (DHEW Publ No ADM76-338). Rockville, MD, U.S. Department of Health, Education, and Welfare, Public Health Service, Alcohol, Drug Abuse, and Mental Health Administration, NIMH Psychopharmacology Research Branch, Division of Extramural Research Programs, 1976, pp 218-222. 14. Hamilton , Development of a rating scale for primary depressive illness. Br J Soc Clin Psychiatry 1967;6:278 -279. 15. Hamilton M, The assessment of anxiety states by rating. Br J Med Psychol 1959;32:50-55. 16. Holmes A, Heilig M, Rupniak NM, Steckler T, Griebel G, Neuropeptide systems as novel therapeutic targets for depression and anxiety disorders. Trends Pharmacol Sci. 2003 Nov;24(11):580-8. 17. Husum H, Wortwein G, Andersson W, Bolwig TG, Mathe AA, Gene-environment interaction affects substance P and neurokinin A in the entorhinal cortex and periaqueductal grey in a genetic animal model of depression: implications for the pathophysiology of depression. Int J Neuropsychopharmacol. 2008 Feb;11(1):93-101. Epub 2007 May 4. 18. HyndMR, Scott HL, Dodd PR, Glutamate-mediated excitotoxicity and neurodegeneration in Alzheimer's disease. Neurochem Int. 2004 Oct;45(5):583-95. 19. Javitt DC, Glutamate as a therapeutic target in psychiatric disorders. Mol Psychiatry. 2004 Nov;9(11):984-97, 979. 20. Kendler KS, Walters EE, Kessler RC, The prediction of length of major depressive episodes: results from an epidemiological sample of female twins. Psychol Med 1997; 27: 107-117. 21. Kew JN, Kemp JA, Ionotropic and metabotropic glutamate receptor structure and pharmacology. Psychopharmacology (Berl). 2005 Apr;179(1):4-29. Epub 2005 Feb 25. 22. Koch HJ, Uyanik G, Fischer-Barnicol D, Memantine: a therapeutic approach in treating Alzheimer's and vascular dementia. Curr Drug Targets CNS Neurol Disord. 2005 Oct;4(5):499-506. 23. Krystal JH, Sanacora G, Blumberg H, Anand A, Charney DS, Marek G, Epperson CN, Goddard A, Mason GF, Glutamate andGABAsystems as targets for novel antidepressant and mood-stabilizing treatments. Mol Psychiatry. 2002;7 Suppl 1:S71-80. 24. Lecci A, Capriati A, Maggi CA, Tachykinin NK2 receptor antagonists for the treatment of irritable bowel syndrome. Br J Pharmacol. 2004 Apr;141(8):1249-63. Epub 2004 Mar 22. 25. Lewis DA, Gonzalez-Burgos G, Neuropsychopharmacology. Neuroplasticity of neocortical circuits in schizophrenia. 2008 Jan;33(1):141-65. Epub 2007 Sep 5. 26. Lingjaerde O, Ahlfors UG, Bech P, et al, The UKU Side Effect Rating Scale: a new comprehensive rating scale for psychotrepic drugs, and a cross-sectional study of side effects in neuroleptic-treated patients. Acta Psychiatrica Scandinavica Suppl 76:1-100, 1987. 27. Louis C, Stemmelin J, Boulay D, Bergis O, Cohen C, Griebel G, Additional evidence for anxiolytic- and antidepressant-like activities of saredutant (SR48968), an antagonist at the neurokinin-2 receptor in various rodent-models. Pharmacol Biochem Behav. 2008 Mar;89(1):36-45. Epub 2007 Nov 5. 28. MacDonald AW 3rd, Chafee MV, Translational and developmental perspective on N-methyl-D-aspartate synaptic deficits in schizophrenia.. Dev Psychopathol. 2006 Summer;18(3):853-76. 29. Maeng S, Zarate CA Jr, The role of glutamate in mood disorders: results from the ketamine in major depression study and the presumed cellular mechanism underlying its antidepressant effects. Curr Psychiatry Rep. 2007 Dec;9(6):467-74. 30. Mathew SJ, ManjiHK, Charney DS, Novel drugs and therapeutic targets for severe mood disorders. Neuropsychopharmacology. 2008 Aug;33(9):2080-92. Epub 2008 Jan 2. 31. Mathew SJ, Keegan K, Smith L, Glutamate modulators as novel interventions for mood disorders. Rev Bras Psiquiatr. 2005 Sep;27(3):243-8. Epub 2005 Oct 4. 32. McCullumsmith RE, ClintonSM, Meador-Woodruff JH, Schizophrenia as a disorder of neuroplasticity. Int Rev Neurobiol. 2004;59:19-45. 33. McNally L, Bhagwagar Z, Hannestad J, Inflammation, glutamate, and glia in depression: a literature review. CNS Spectr. 2008 Jun;13(6):501-10. 34. McLeod JD, Kessler RC, Landis KR, Recovery from major depressive episodes in a community sample of married men and women. J Abnorm Psychol 1992; 101: 277-286. 35. Micale V, Tamburella A, LeggioGM, Mazzola C, Li Volsi V, Drago F, Behavioral effects of saredutant, a tachykinin NK2 receptor antagonist, in experimental models of mood disorders under basal and stress-related conditions. Pharmacol Biochem Behav. 2008 Sep;90(3):463-9. Epub 2008 Apr 12. 36. Miller RG, Mitchell JD, Lyon M, Moore DH, Riluzole for amyotrophic lateral sclerosis (ALS)/motor neuron disease (MND). Cochrane Database Syst Rev. 2007 Jan 24;(1):CD001447. 37. Montgomery SA, Asberg M, A new depression scale designed to be sensitive to change. British Journal of Psychiatry 134:382:-389, 1979. 38. Patten S, The duration of major depressive disorders in the Canadian general population. Chronic Dis Canada 22:1.2001. 39. Paul IA, Skolnick P, Glutamate and depression: clinical and preclinical studies. Ann N Y Acad Sci. 2003 Nov;1003:250-72. 40. Ravindranath V, Neurolathyrism: mitochondrial dysfunction in excitotoxicity mediated by L-beta-oxalyl aminoalanine. Neurochem Int. 2002 May;40(6):505-9. 41. Rizzo CA, Hey JA, Activity of nonpeptide tachykinin antagonists on neurokinin a induced contractions in dog urinary bladder. J Urol. 2000 Jun;163(6):1971-4. 42. Rorick-Kehn LM, Hart JC, McKinzie DL, Pharmacological characterization of stress-induced hyperthermia in DBA/2 mice using metabotropic and ionotropic glutamate receptor ligands. Psychopharmacology (Berl). 2005 Dec;183(2):226-40. Epub 2005 Nov 9. 43. Salome N, Stemmelin J, Cohen C, Griebel G, Selective blockade of NK2 or NK3 receptors produces anxiolytic- and antidepressant-like effects in gerbils. Pharmacol Biochem Behav. 2006 Apr;83(4):533-9. Epub 2006 Apr 19. 44. Sanacora G, Rothman DL, Mason G, Krystal JH, Clinical studies implementing glutamate neurotransmission in mood disorders. Ann N Y Acad Sci. 2003 Nov;1003:292-308. 45. Sanacora G, KendellSF, Levin Y, Simen AA, Fenton LR, Coric V, Krystal JH, Preliminary evidence of riluzole efficacy in antidepressant-treated patients with residual depressive symptoms. Biol Psychiatry. 2007 Mar 15;61(6):822-5. Epub 2006 Dec 4. 46. Spencer PS, Food toxins, ampa receptors, and motor neuron diseases. Drug Metab Rev. 1999 Aug;31(3):561-87. 47. Steinberg R, Alonso R, Griebel G, Bert L, Jung M, Oury-Donat F, Poncelet M, Gueudet C, Desvignes C, Le Fur G, Soubrie P, Selective blockade of neurokinin-2 receptors produces antidepressant-like effects associated with reduced corticotropin-releasing factor function. J Pharmacol Exp Ther. 2001 Nov;299(2):449-58. 48. Stratton SC, Beresford IJ, Harvey FJ, Turpin MP, Hagan RM, Tyers MB, Anxiolytic activity of tachykinin NK2 receptor antagonists in the mouse light-dark box.Eur J Pharmacol. 1993 Dec 21;250(3):R11-2. 49.Svenningsson P, Bateup H, Qi H, Takamiya K, Huganir RL, Spedding M, RothBL, McEwenBS, Greengard P, Involvement of AMPA receptor phosphorylation in antidepressant actions with special reference to tianeptine. Eur J Neurosci. 2007 Dec;26(12):3509-17. 50. Teixeira RM, Santos AR, Ribeiro SJ, CalixtoJB, Rae GA, De Lima TC, Effects of central administration of tachykinin receptor agonists and antagonists on plus-maze behavior in mice. Eur J Pharmacol. 1996 Sep 5;311(1):7-14. 51. Toro CT, Hallak JE, Dunham JS, Leite JP, Sakamoto AC, Guarnieri R, Fong V, Deakin JF, The NR1 N-methyl-D-aspartate subunit and brain-derived neurotrophic factor in temporal lobe epilepsy hippocampus: a comparison of patients with and without coexisting psychiatric symptoms. Epilepsia. 2007 Dec;48(12):2352-6. Epub 2007 Oct 5. 52. Toulouse M, Coelho A, Fioramonti J, Lecci A, Maggi C, Bueno L, Role of tachykinin NK2 receptors in normal and altered rectal sensitivity in rats. Br J Pharmacology 2000 129, 193-199. 53. Treatment of Chronic Depression (Editorial), NEJM 342:1518-1520, 2000. 54. Walsh DM, Stratton SC, Harvey FJ, Beresford IJ, Hagan RM, The anxiolytic-like activity of GR159897, a non-peptide NK2 receptor antagonist, in rodent and primate models of anxiety. Psychopharmacology (Berl). 1995 Sep;121(2):186-91. 55. Walton HS, Dodd PR, Glutamate-glutamine cycling in Alzheimer's disease. Neurochem Int. 2007 Jun;50(7-8):1052-66. Epub 2006 Dec 1. 56. Ware JE Jr, Sherbourne CD, The MOS 36-item short-form health survey (SF-36). 1. Conceptual framework and item selection Medical Care 1992, 30:473-483. 57. Zarate CA Jr, Payne JL, Quiroz J, Sporn J, Denicoff KK, Luckenbaugh D, Charney DS, Manji HK, An open-label trial of riluzole in patients with treatment-resistant major depression. Am J Psychiatry. 2004 Jan;161(1):171-4. 58. Zarate CA Jr, Quiroz JA, Singh JB, Denicoff KD, De Jesus G, Luckenbaugh DA, Charney DS, Manji HK, An open-label trial of the glutamate-modulating agent riluzole in combination with lithium for the treatment of bipolar depression. Biol Psychiatry. 2005 Feb 15;57(4):430-2.]
权利要求:
請求項1 胚、ならびに卵白アルブミンおよび透明な嚢の大部分を含む受精卵分離物を調製する方法であって、(i)必要に応じて卵殻を滅菌する工程、(ii)胚、卵白アルブミンおよび透明な嚢を、卵殻や他の卵内容物から実質的に分離する工程、および(iii)分離した胚、卵白アルブミンおよび透明な嚢を凍結乾燥する工程を含む方法。 請求項2 前記胚、卵白アルブミンおよび透明な嚢を相当な量の卵黄から分離する請求項1に記載の方法。 請求項3 受精卵の内容物を濾過することにより、前記胚、卵白アルブミンおよび透明な嚢を分離する請求項1に記載の方法。 請求項4 前記濾過にメッシュを用いる請求項3に記載の方法。 請求項5 前記メッシュが1mmメッシュである請求項4に記載の方法。 請求項6 請求項1の方法に従って調製される受精卵分離物。 請求項7 請求項3に従って調製された受精卵分離物および薬学的に許容される担体を含む、受精卵分離物の組成物。 請求項8 前記担体がヒュームドシリカである請求項7に記載の組成物。 請求項9 1以上の防腐剤をさらに含む請求項7に記載の組成物。 請求項10 前記1以上の防腐剤が安息香酸ナトリウムおよびソルビン酸カリウムから選択される請求項9に記載の組成物。 請求項11 請求項6の受精卵分離物を含む剤形。 請求項12 錠剤またはカプセル剤である請求項11の剤形。 請求項13 請求項6の受精卵分離物を含むカプセル剤。 請求項14 受精卵分離物を用いるうつ病の治療方法であって、必要とする患者に治療上有効な量の受精卵分離物を投与する工程を含む方法。 請求項15 前記受精卵分離物が、受精卵から分離され凍結乾燥された胚、卵白アルブミンおよび透明な嚢を含む請求項14に記載の方法。 請求項16 前記受精卵分離物が、受精卵の卵黄を実質的に含まない請求項15に記載の方法。 請求項17 前記患者が当該治療と同時に精神療法による治療を受けないことを特徴とする請求項14に記載の方法。 請求項18 前記患者が当該治療と同時に精神療法による治療を受けることを特徴とする請求項14に記載の方法。 請求項19 請求項6に従って調製された受精卵分離物を用いるうつ病の治療方法であって、必要とする患者に治療上有効な量の受精卵分離物を投与する工程を含む方法。 請求項20 受精卵分離物を用いる大うつ病性障害の治療方法であって、必要とする患者に治療上有効な量の受精卵分離物を投与する工程を含む方法。 請求項21 前記受精卵分離物が、受精卵から分離され凍結乾燥された胚、卵白アルブミンおよび透明な嚢を含む請求項20に記載の方法。 請求項22 前記受精卵分離物が、受精卵の卵黄を実質的に含まない請求項21に記載の方法。 請求項23 前記患者が当該治療と同時に精神療法による治療を受けないことを特徴とする請求項20に記載の方法。 請求項24 前記患者が当該治療と同時に精神療法による治療を受けることを特徴とする請求項20に記載の方法。 請求項25 請求項6に従って調製された受精卵分離物を用いる大うつ病性障害の治療方法であって、必要とする患者に治療上有効な量の受精卵分離物を投与する工程を含む方法。 請求項26 受精卵分離物を用いる不安障害の治療方法であって、必要とする患者に治療上有効な量の受精卵分離物を投与する工程を含む方法。 請求項27 前記受精卵分離物が、受精卵から分離され凍結乾燥された胚、卵白アルブミンおよび透明な嚢を含む請求項26に記載の方法。 請求項28 前記受精卵分離物が、受精卵の卵黄を実質的に含まない請求項27に記載の方法。 請求項29 前記患者が当該治療と同時に精神療法による治療を受けないことを特徴とする請求項26に記載の方法。 請求項30 前記患者が当該治療と同時に精神療法による治療を受けることを特徴とする請求項26に記載の方法。 請求項31 請求項6に従って調製された受精卵分離物を用いる不安障害の治療方法であって、必要とする患者に治療上有効な量の受精卵分離物を投与する工程を含む方法。 請求項32 受精卵分離物を用いる性機能不全の治療方法であって、必要とする患者に治療上有効な量の受精卵分離物を投与する工程を含む方法。 請求項33 前記受精卵分離物が、受精卵から分離され凍結乾燥された胚、卵白アルブミンおよび透明な嚢を含む請求項32に記載の方法。 請求項34 前記受精卵分離物が、受精卵の卵黄を実質的に含まない請求項33に記載の方法。 請求項35 前記患者が当該治療と同時に精神療法による治療を受けないことを特徴とする請求項32に記載の方法。 請求項36 前記患者が当該治療と同時に精神療法による治療を受けることを特徴とする請求項32に記載の方法。 請求項37 請求項6に従って調製された受精卵分離物を用いる性機能不全の治療方法であって、必要とする患者に治療上有効な量の受精卵分離物を投与する工程を含む方法。 請求項38 受精卵分離物を用いて、抑うつ性気分障害および不安障害からなる群より選択される障害を治療する方法であって、必要とする患者に治療上有効な量の受精卵分離物を投与する工程を含む方法。 請求項39 前記受精卵分離物が、受精卵から分離され凍結乾燥された胚、卵白アルブミンおよび透明な嚢を含む請求項38に記載の方法。 請求項40 前記受精卵分離物が、受精卵の卵黄を実質的に含まない請求項39に記載の方法。 請求項41 前記患者が当該治療と同時に精神療法による治療を受けないことを特徴とする請求項38に記載の方法。 請求項42 前記患者が当該治療と同時に精神療法による治療を受けることを特徴とする請求項38に記載の方法。 請求項43 請求項6に従って調製された受精卵分離物を用いて、抑うつ性気分障害および不安障害からなる群より選択される障害を治療する方法であって、必要とする患者に治療上有効な量の受精卵分離物を投与する工程を含む方法。 請求項44 受精卵水性分離物を用いるうつ病の治療方法であって、必要とする患者に治療上有効な量の受精卵水性分離物を投与する工程を含み、前記受精卵水性分離物が、(i)少なくとも1個の受精卵の内容物を卵殻から実質的に分離する工程、(ii)任意で実施する、前記内容物を濾過して残渣を得る工程、(iii)前記内容物または残渣を容器内で合わせる工程、(iv)溶媒を加えまたは加えずに、前記内容物または残渣を混合してスラリーを調製する工程、(v)前記スラリーと水溶液を一定時間混合する工程、(vi)実質的に固形物を含まない水溶液を得るために、上記の混合液を清澄化する工程、(vii)上記の水溶液を固形物から分離する工程、(viii)上記の水溶液を凍結する工程、および(ix)上記の水溶液を凍結乾燥する工程を含む、受精卵水性分離物を調製するための方法により調製されることを特徴とする方法。 請求項45 受精卵水性分離物を用いる不安障害の治療方法であって、必要とする患者に治療上有効な量の受精卵水性分離物を投与する工程を含み、前記受精卵水性分離物が、(i)少なくとも1個の受精卵の内容物を卵殻から実質的に分離する工程、(ii)任意で実施する、前記内容物を濾過して残渣を得る工程、(iii)前記内容物または残渣を容器内で合わせる工程、(iv)溶媒を加えまたは加えずに、前記内容物または残渣を混合してスラリーを調製する工程、(v)前記スラリーと水溶液を一定時間混合する工程、(vi)実質的に固形物を含まない水溶液を得るために、上記の混合液を清澄化する工程、(vii)上記の水溶液を固形物から分離する工程、(viii)上記の水溶液を凍結する工程、および(ix)上記の水溶液を凍結乾燥する工程を含む、受精卵水性分離物を調製するための方法により調製されることを特徴とする方法。 請求項46 受精卵水性分離物を用いる性機能不全の治療方法であって、必要とする患者に治療上有効な量の受精卵水性分離物を投与する工程を含み、前記受精卵水性分離物が、(i)少なくとも1個の受精卵の内容物を卵殻から実質的に分離する工程、(ii)任意で実施する、前記内容物を濾過して残渣を得る工程、(iii)前記内容物または残渣を容器内で合わせる工程、(iv)溶媒を加えまたは加えずに、前記内容物または残渣を混合してスラリーを調製する工程、(v)前記スラリーと水溶液を一定時間混合する工程、(vi)実質的に固形物を含まない水溶液を得るために、上記の混合液を清澄化する工程、(vii)上記の水溶液を固形物から分離する工程、(viii)上記の水溶液を凍結する工程、および(ix)上記の水溶液を凍結乾燥する工程を含む、受精卵水性分離物を調製するための方法により調製されることを特徴とする方法。 請求項47 受精卵水性分離物を用いて、抑うつ性気分障害および不安障害からなる群より選択される障害を治療する方法であって、必要とする患者に治療上有効な量の受精卵水性分離物を投与する工程を含み、前記受精卵水性分離物が、(i)少なくとも1個の受精卵の内容物を卵殻から実質的に分離する工程、(ii)任意で実施する、前記内容物を濾過して残渣を得る工程、(iii)前記内容物または残渣を容器内で合わせる工程、(iv)溶媒を加えまたは加えずに、前記内容物または残渣を混合してスラリーを調製する工程、(v)前記スラリーと水溶液を一定時間混合する工程、(vi)実質的に固形物を含まない水溶液を得るために、上記の混合液を清澄化する工程、(vii)上記の水溶液を固形物から分離する工程、(viii)上記の水溶液を凍結する工程、および(ix)上記の水溶液を凍結乾燥する工程を含む、受精卵水性分離物を調製するための方法により調製されることを特徴とする方法。 請求項48 受精卵溶媒分離物を用いるうつ病の治療方法であって、必要とする患者に治療上有効な量の受精卵溶媒分離物を投与する工程を含み、前記受精卵溶媒分離物が、(i)少なくとも1個の受精卵の内容物を卵殻から実質的に分離する工程、(ii)任意で実施する、前記内容物を濾過して残渣を得る工程、(iii)前記内容物または残渣を容器内で合わせる工程、(iv)溶媒を加えまたは加えずに、前記内容物または残渣を混合してスラリーを調製する工程、(v)前記スラリーと疎水性溶媒を一定時間混合する工程、(vi)実質的に固形物を含まない溶液を得るために、上記の混合液を清澄化する工程、(vii)上記の溶液を固形物から分離する工程、(viii)疎水性溶媒部分を水性溶媒部分から完全に分離する工程、および(ix)前記疎水性溶媒部分を濃縮する工程を含む、受精卵溶媒分離物を調製するための方法により調製されることを特徴とする方法。 請求項49 受精卵溶媒分離物を用いる不安障害の治療方法であって、必要とする患者に治療上有効な量の受精卵溶媒分離物を投与する工程を含み、前記受精卵溶媒分離物が、(i)少なくとも1個の受精卵の内容物を卵殻から実質的に分離する工程、(ii)任意で実施する、前記内容物を濾過して残渣を得る工程、(iii)前記内容物または残渣を容器内で合わせる工程、(iv)溶媒を加えまたは加えずに、前記内容物または残渣を混合してスラリーを調製する工程、(v)前記スラリーと疎水性溶媒を一定時間混合する工程、(vi)実質的に固形物を含まない溶液を得るために、上記の混合液を清澄化する工程、(vii)上記の溶液を固形物から分離する工程、(viii)疎水性溶媒部分を水性溶媒部分から完全に分離する工程、および(ix)前記疎水性溶媒部分を濃縮する工程を含む、受精卵溶媒分離物を調製するための方法により調製されることを特徴とする方法。 請求項50 受精卵溶媒分離物を用いる性機能不全の治療方法であって、必要とする患者に治療上有効な量の受精卵溶媒分離物を投与する工程を含み、前記受精卵溶媒分離物が、(i)少なくとも1個の受精卵の内容物を卵殻から実質的に分離する工程、(ii)任意で実施する、前記内容物を濾過して残渣を得る工程、(iii)前記内容物または残渣を容器内で合わせる工程、(iv)溶媒を加えまたは加えずに、前記内容物または残渣を混合してスラリーを調製する工程、(v)前記スラリーと疎水性溶媒を一定時間混合する工程、(vi)実質的に固形物を含まない溶液を得るために、上記の混合液を清澄化する工程、(vii)上記の溶液を固形物から分離する工程、(viii)疎水性溶媒部分を水性溶媒部分から完全に分離する工程、および(ix)前記疎水性溶媒部分を濃縮する工程を含む、受精卵溶媒分離物を調製するための方法により調製されることを特徴とする方法。 請求項51 受精卵溶媒分離物を用いて、抑うつ性気分障害および不安障害からなる群より選択される障害を治療する方法であって、必要とする患者に治療上有効な量の受精卵溶媒分離物を投与する工程を含み、前記受精卵溶媒分離物が、(i)少なくとも1個の受精卵の内容物を卵殻から実質的に分離する工程、(ii)任意で実施する、前記内容物を濾過して残渣を得る工程、(iii)前記内容物または残渣を容器内で合わせる工程、(iv)溶媒を加えまたは加えずに、前記内容物または残渣を混合してスラリーを調製する工程、(v)前記スラリーと疎水性溶媒を一定時間混合する工程、(vi)実質的に固形物を含まない溶液を得るために、上記の混合液を清澄化する工程、(vii)上記の溶液を固形物から分離する工程、(viii)疎水性溶媒部分を水性溶媒部分から完全に分離する工程、および(ix)前記疎水性溶媒部分を濃縮する工程を含む、受精卵溶媒分離物を調製するための方法により調製されることを特徴とする方法。 請求項52 受精卵分離物を用いるうつ病の治療方法であって、必要とする患者に治療上有効な量の受精卵分離物を投与する工程を含み、前記受精卵分離物が、(i)少なくとも1個の受精卵から少なくとも1つの胚を実質的に分離する工程、(ii)任意で実施する、前記少なくとも1つの胚を洗浄する工程、(iii)前記少なくとも1つの胚を凍結する工程、(iv)凍結した前記少なくとも1つの胚を凍結乾燥する工程、および(v)凍結乾燥した前記少なくとも1つの胚を粉砕する工程を含む、受精卵分離物を調製するための方法により調製されることを特徴とする方法。 請求項53 受精卵分離物を用いる不安障害の治療方法であって、必要とする患者に治療上有効な量の受精卵分離物を投与する工程を含み、前記受精卵分離物が、(i)少なくとも1個の受精卵から少なくとも1つの胚を実質的に分離する工程、(ii)任意で実施する、前記少なくとも1つの胚を洗浄する工程、(iii)前記少なくとも1つの胚を凍結する工程、(iv)凍結した前記少なくとも1つの胚を凍結乾燥する工程、および(v)凍結乾燥した前記少なくとも1つの胚を粉砕する工程を含む、受精卵分離物を調製するための方法により調製されることを特徴とする方法。 請求項54 受精卵分離物を用いる性機能不全の治療方法であって、必要とする患者に治療上有効な量の受精卵分離物を投与する工程を含み、前記受精卵分離物が、(i)少なくとも1個の受精卵から少なくとも1つの胚を実質的に分離する工程、(ii)任意で実施する、前記少なくとも1つの胚を洗浄する工程、(iii)前記少なくとも1つの胚を凍結する工程、(iv)凍結した前記少なくとも1つの胚を凍結乾燥する工程、および(v)凍結乾燥した前記少なくとも1つの胚を粉砕する工程を含む、受精卵分離物を調製するための方法により調製されることを特徴とする方法。 請求項55 受精卵分離物を用いて、抑うつ性気分障害および不安障害からなる群より選択される障害を治療する方法であって、必要とする患者に治療上有効な量の受精卵分離物を投与する工程を含み、前記受精卵分離物が、(i)少なくとも1個の受精卵から少なくとも1つの胚を実質的に分離する工程、(ii)任意で実施する、前記少なくとも1つの胚を洗浄する工程、(iii)前記少なくとも1つの胚を凍結する工程、(iv)凍結した前記少なくとも1つの胚を凍結乾燥する工程、および(v)凍結乾燥した前記少なくとも1つの胚を粉砕する工程を含む、受精卵分離物を調製するための方法により調製されることを特徴とする方法。 請求項56 受精卵分離物を用いて、グルタミン酸受容体が関連する疾患または症状を治療する方法であって、必要とする患者に治療上有効な量の受精卵分離物を投与する工程を含む方法。 請求項57 前記グルタミン酸受容体が、AMPA受容体、カイニン酸受容体またはNMDA受容体である請求項56の方法。 請求項58 グルタミン酸受容体が関連する疾患または症状が、うつ病、大うつ病、不安障害、アルツハイマー病、てんかん、統合失調症、脳卒中/虚血後の脳細胞機能の障害、筋萎縮性側索硬化症(ルー・ゲーリッグ病)、ラチリズム、自閉症、精神遅滞、認知障害、双極性うつ病または躁病である請求項56の方法。 請求項59 前記受精卵分離物が、受精卵から分離され凍結乾燥された胚、卵白アルブミンおよび透明な嚢を含む請求項56に記載の方法。 請求項60 前記受精卵分離物が、受精卵の卵黄を実質的に含まない請求項59に記載の方法。 請求項61 前記患者が当該治療と同時に精神療法による治療を受けないことを特徴とする請求項56に記載の方法。 請求項62 前記患者が当該治療と同時に精神療法による治療を受けることを特徴とする請求項56に記載の方法。 請求項63 請求項6に従って調製された受精卵分離物を用いて、グルタミン酸受容体が関連する疾患または症状を治療する方法であって、必要とする患者に治療上有効な量の受精卵分離物を投与する工程を含む方法。 請求項64 受精卵分離物を用いて、ニューロキニン2(NK2)受容体が関連する疾患または症状を治療する方法であって、必要とする患者に治療上有効な量の受精卵分離物を投与する工程を含む方法。 請求項65 NK2受容体が関連する疾患または症状が、うつ病、不安障害、過敏性・炎症性腸症候群、炎症性気道疾患または尿失禁である請求項64の方法。 請求項66 前記受精卵分離物が、受精卵から分離され凍結乾燥された胚、卵白アルブミンおよび透明な嚢を含む請求項64に記載の方法。 請求項67 前記受精卵分離物が、受精卵の卵黄を実質的に含まない請求項66に記載の方法。 請求項68 前記患者が当該治療と同時に精神療法による治療を受けないことを特徴とする請求項64に記載の方法。 請求項69 前記患者が当該治療と同時に精神療法による治療を受けることを特徴とする請求項64に記載の方法。 請求項70 請求項6に従って調製された受精卵分離物を用いて、NK2受容体が関連する疾患または症状を治療する方法であって、必要とする患者に治療上有効な量の受精卵分離物を投与する工程を含む方法。 請求項71 グルタミン酸受容体に有効量の受精卵分離物を接触させることを含む、グルタミン酸受容体の活動を抑制する方法。 請求項72 前記グルタミン酸受容体が、AMPA受容体、カイニン酸受容体またはNMDA受容体である請求項71の方法。 請求項73 invitroにおける方法である請求項71の方法。 請求項74 invivoにおける方法である請求項71の方法。 請求項75 前記受精卵分離物が請求項6の方法に従って調製される請求項71の方法。 請求項76 NK2受容体に有効量の受精卵分離物を接触させることを含む、NK2受容体の活動を抑制する方法。 請求項77 invitroにおける方法である請求項76の方法。 請求項78 invivoにおける方法である請求項76の方法。 請求項79 前記受精卵分離物が請求項6の方法に従って調製される請求項76の方法。
类似技术:
公开号 | 公开日 | 专利标题 Ardura-Fabregat et al.2017|Targeting neuroinflammation to treat Alzheimer’s disease Yousefzadeh et al.2018|Fisetin is a senotherapeutic that extends health and lifespan Goozee et al.2016|Examining the potential clinical value of curcumin in the prevention and diagnosis of Alzheimer’s disease Nelson et al.2017|Microglia depletion in early life programs persistent changes in social, mood-related, and locomotor behavior in male and female rats Tan et al.2018|Pineal calcification, melatonin production, aging, associated health consequences and rejuvenation of the pineal gland Bueno et al.2016|Innate immune receptor Toll-like receptor 4 signalling in neuropsychiatric diseases An et al.2013|Exosomes neutralize synaptic-plasticity-disrupting activity of Aβ assemblies in vivo Folch et al.2018|Memantine for the treatment of dementia: a review on its current and future applications Park et al.2011|Kaempferol acts through mitogen‐activated protein kinases and protein kinase B/AKT to elicit protection in a model of neuroinflammation in BV2 microglial cells AU2017202572B2|2019-02-21|Compositions and methods for prevention and treatment of brain diseases and conditions Santa-Maria et al.2012|Paired helical filaments from Alzheimer disease brain induce intracellular accumulation of Tau protein in aggresomes Liu et al.2016|The effects of ginsenoside Rg1 on chronic stress induced depression-like behaviors, BDNF expression and the phosphorylation of PKA and CREB in rats Andre et al.2005|Involvement of cholecystokininergic systems in anxiety-induced hyperalgesia in male rats: behavioral and biochemical studies Koronyo et al.2015|Therapeutic effects of glatiramer acetate and grafted CD115+ monocytes in a mouse model of Alzheimer’s disease ES2327521T3|2009-10-30|Procedimientos de prevencion, tratamiento y diagnostico de trastornos de la agregacion de proteinas. AU2008318487B2|2013-08-01|Andrographis paniculata extract Li et al.2018|In vivo evidence for the contribution of peripheral circulating inflammatory exosomes to neuroinflammation Thalacker-Mercer et al.2010|Differential genomic responses in old vs. young humans despite similar levels of modest muscle damage after resistance loading KR101242596B1|2013-03-19|동충하초 추출물 또는 이로부터 분리된 코디세핀을 유효성분으로 하는 불면증 개선 및 치료용 약학 조성물 Mohagheghi et al.2011|The neuroprotective effect of olive leaf extract is related to improved blood–brain barrier permeability and brain edema in rat with experimental focal cerebral ischemia US9926561B2|2018-03-27|Composition for regenerating normal tissue from fibrotic tissue US10576091B2|2020-03-03|Tomatidine, analogs thereof, compositions comprising same, and uses for same Medeiros et al.2014|α7 Nicotinic receptor agonist enhances cognition in aged 3xTg-AD mice with robust plaques and tangles Sun et al.2007|Effects and mechanisms of extract from Paeonia lactiflora and Astragalus membranaceus on liver fibrosis induced by carbon tetrachloride in rats JPWO2005030200A1|2006-12-07|自己免疫疾患治療剤
同族专利:
公开号 | 公开日 AU2009203874A1|2009-07-16| AU2009203874A2|2010-09-09| JP2014224144A|2014-12-04| EP2244716B1|2019-09-25| EP2244716A4|2011-12-21| NZ587273A|2013-04-26| US20110020466A1|2011-01-27| WO2009086634A1|2009-07-16| US20170056453A1|2017-03-02| US20190105355A1|2019-04-11| CN101969965A|2011-02-09| BRPI0906484A2|2017-06-13| MX2010007539A|2010-10-05| AU2009203874B2|2014-08-21| KR20100136963A|2010-12-29| EP2244716A1|2010-11-03| CA2749333A1|2010-07-16| JP6262096B2|2018-01-17| CN105168254A|2015-12-23| ZA201005727B|2013-02-27| RU2521348C2|2014-06-27| RU2010133518A|2012-02-20|
引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
法律状态:
2011-12-21| A621| Written request for application examination|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20111220 | 2011-12-21| A521| Written amendment|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20111220 | 2013-07-31| A131| Notification of reasons for refusal|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130730 | 2013-10-22| A601| Written request for extension of time|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20131021 | 2013-10-29| A602| Written permission of extension of time|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602 Effective date: 20131028 | 2014-01-31| A521| Written amendment|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140130 | 2014-04-09| A02| Decision of refusal|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20140408 |
优先权:
[返回顶部]
申请号 | 申请日 | 专利标题 相关专利
Sulfonates, polymers, resist compositions and patterning process
Washing machine
Washing machine
Device for fixture finishing and tension adjusting of membrane
Structure for Equipping Band in a Plane Cathode Ray Tube
Process for preparation of 7 alpha-carboxyl 9, 11-epoxy steroids and intermediates useful therein an
国家/地区
|